２８９羽 ページ42
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「Aちゃん！テープちぎってもらってもいい？」
皆が集まり各々準備をする中、イスを両手で持った谷地がAの元にかけてきた。Aは首をかしげて「テープ……？」と呟く。
何がなんだか分からない、と言う感じのAにはっとした谷地は、顔を青ざめてあわててみせる。
「あ、ご、ごめん！！Aちゃん練習居なかったんだもんね！」
「とりあえずテープちぎればいいんだよね。作業しながら教えて。」
谷地がネット際でイスの上に立ち、Aからテープを受け取る。どうやら今はサーブ強化週間らしく、コースを分かりやすくするためにネットを9分割するらしい。
なるほど、と感心すると同時に山口や木下、東峰に田中を思い描いた。うちで強烈なサーブが打てたのは影山くらいだ。それも及川のように的確ではない。
山口や木下のジャンプフローターは磨けば大きな武器になる。東峰と田中のパワーもコントロール技術さえ備わればとてもいいものになるはずだ。
「烏養さんも良いこと考えるよねえ……。」
「ほんとだね〜。」
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練習が始まる。サーブ強化週間と言うだけあって、今はひたすらサーブを打っているところだ。もちろんに西谷はレシーブに徹する。
いろんな人のサーブを見ていると、「A！！」と西谷に勢いよく声をかけられた。多少驚きつつも「なんですか？」と返すと、とても真剣な表情の西谷はAを少し見上げながら言う。
「オーバーハンドレシーブはどうやったら上手くなる。」
「オーバー……？」
まさか西谷からそんな相談を受ける日が来るとは。
確かに西谷はずっとオーバーが苦手だったしそれは今も健在なのだが、Aに相談するまでとは思っていなかった。
「……そればかりは技術の問題ですので、ひたすら拾うのが一番ですね。忠とか木下さんのジャンフロを中心に拾ってください。あとジャンフロ以外も積極的にオーバーでとるように。
常にアンダーより一歩引いた位置でボールの増したに額付近に添えた手が来るようにするんです。ボールと床を一直線に引いた間に入り込むように。
手首は軽く、ボールの勢いを一瞬殺して柔らかくスナップをきかせてあげると良いです。コツは飛雄に……いや、アイツ擬音語しか使わないので菅原さんにきいてみるとも良いかもしれません。」
その言葉に、西谷は深く頷いて「分かった！」と叫ぶと走り出す。その慌しく小さい背中に「頑張ってください。」と小さく呟いた。
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さりあ(プロフ) - 古森くんと佐久早くんの番外編のお話がちょっと見当たらないのですが番外編part2にありますか？？お話がすごい気になります！！ (2021年7月31日 1時) (
レス) id: bfe73c86d0 (このIDを非表示/違反報告)
柿の種梅しそ味(プロフ) - すみません。なんか…話数違いません？なんか重なってる… (2019年12月23日 16時) (レス) id: c64161dde0 (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔(プロフ) - ざらめ煎餅さん» とーっても嬉しいお言葉ありがとうございます！面白いだなんて畏れ多い…！凄く励みになります…！御期待、応援に添えるよう精一杯頑張らせていただきますので、どうぞこれからもご愛読いただければ幸いです(*´ω｀) (2017年4月2日 20時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔(プロフ) - tenipuri3rdさん» やっと続きを更新できます･･･！お待ちいただいてありがとうございました！楽しみにしていただけているようでなによりです(*´ω｀) 恋愛のほうは正直行き当たりばったりですのでなにもかもが未定ですｗそれでもこれからも楽しみにしていただければ幸いです！ (2017年4月2日 20時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
ざらめ煎餅 - すっごく面白いです。更新頑張って下さい(｀_´)ゞ (2017年3月31日 1時) (レス) id: 233c1dd62c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤兎リエ輔
| 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2016年12月23日 21時
