２６３羽 ページ16
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「蛍、国見くん。」
スマホをいじっている2人の背中に声をかける。と、2人同時にけだるげに振り返った。
「なんだ白鳥かよ。」
「なに。」
負のオーラを撒き散らしながらその半開きの目でAを見る国見、そして同じようなオーラをまとって面倒くさそうにAを見る月島。こいつら本当に他人か？なんて思ったがぐっと心の奥に抑えた。
「自主練しないの？」
「しないよ。あんな面倒なこと。」
「ただでさえいつもの倍疲れたんだから。休みたいし。」
月島は目線をはずして、国見は携帯に視線を送って顔を上げないままにそれぞれの意見を主張する。
まあこの2人の意見も一概に否定できるものではないし、むしろあんなに大変なメニューをこなしてなお練習しようと言う者も者で馬鹿としか言いようがない。……だがまあ生憎、Aはそんな馬鹿が好きなのだ。
「へえ……実力差つけられてもいいんだ。金田一くんや黄金川くんと差が開いたり、中3の子とかに抜かれちゃうかもね。」
月島が負けず嫌いであることも、国見が案外挑発を嫌うことも知っている。この2人に煽りはそこそこ効くわけだ。
「は？」
「は？」
Aは挑発的な笑みを浮かべて2人を見ると、2人はあからさまに不機嫌になった。上手くいきすぎている煽り作戦、案外この2人も単純馬鹿かもしれないなんて内心で笑って、Aは続ける。
「私、2人の伸びには期待してるよ。まだやれるんでしょ？追い抜かれたくないんでしょ？」
今度はにーっと笑って告げると、2人は少し無言になった後、歩んでいた道を引き返して自主練組のほうへ戻っていった。
「やっぱやる。」
黄金川の横を通る際に月島が呟いて、そのまま立ち止まることなく通り過ぎた。
そんな2人の背中を戸惑ったように見ながら「お、おう？」と言葉を返した黄金川。金田一も「あの国見が……。」とあっけにとられている。
「Aさんすげぇ……！！な、金田一！」
「お、おう。だな。」
あまりAを好いてはいない金田一も流石に凄いと思ったのか、今回ばかりは黄金川の意見を肯定した。
「(及川さんに通じるところあるんだろうな……)」
煽り好きな性格と持ち前のコミュニケーション能力、そして実績。そんな面では案外犬猿の仲である2人も似ているのかもしてない、と金田一は密かに思う。まあ言葉にしたらおそらくAと及川双方から「は？」と威圧されるであろうからしまっておくのが吉だ。
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さりあ(プロフ) - 古森くんと佐久早くんの番外編のお話がちょっと見当たらないのですが番外編part2にありますか？？お話がすごい気になります！！ (2021年7月31日 1時) (
レス) id: bfe73c86d0 (このIDを非表示/違反報告)
柿の種梅しそ味(プロフ) - すみません。なんか…話数違いません？なんか重なってる… (2019年12月23日 16時) (レス) id: c64161dde0 (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔(プロフ) - ざらめ煎餅さん» とーっても嬉しいお言葉ありがとうございます！面白いだなんて畏れ多い…！凄く励みになります…！御期待、応援に添えるよう精一杯頑張らせていただきますので、どうぞこれからもご愛読いただければ幸いです(*´ω｀) (2017年4月2日 20時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔(プロフ) - tenipuri3rdさん» やっと続きを更新できます･･･！お待ちいただいてありがとうございました！楽しみにしていただけているようでなによりです(*´ω｀) 恋愛のほうは正直行き当たりばったりですのでなにもかもが未定ですｗそれでもこれからも楽しみにしていただければ幸いです！ (2017年4月2日 20時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
ざらめ煎餅 - すっごく面白いです。更新頑張って下さい(｀_´)ゞ (2017年3月31日 1時) (レス) id: 233c1dd62c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤兎リエ輔
| 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2016年12月23日 21時
