│夕涼みに ページ22
『ここだ…』
やっぱり場所はわかる。
一切迷わずにたどり着けた
驟雨に、体の芯まで冷やされる。
運の悪いことに傘を持ってきていない。
ちょっと寒いかな
―――なんで来たんだっけ?
あ、ゾムのあの写真見て行きたくなったんだ
特に咲いてないのに。
『シロツメクサは咲いてるのか』
ぽつぽつと生えている。ほんとにもうすぐ枯れそうな感じで、雨で萎れてしまってる。
なんとなく摘んで、冠をつくってみた。
……おー結構いい感じじゃない?
――――なんでつくれるんだろ
手に持った花冠に違和感を抱いた。
……“見たことある”
「……っぱおる!Aなにしてん風邪ひくで!!」
『っわ、』
ゾムがいた。いきなり声かけられてびっくり
『なんとなく来たくなって』
「でもこんな雨ん中傘もささずにって……花冠?前一緒につくったやつや〜ん」
『へぇ…』
ちょっとだけ貸して!と言われ、渡してみた。
1回しかつくってないのに覚えてたんや!すげぇなA、って褒められたけど、
ごめん その前教えてもらった日を覚えてない……
「ふぇぇえそうかぁ……そや、オレが持ったまんまやん
――――はい!…なんかAがこれ被るとお姫様みたいやねんな〜、かわいすぎる」
その動作のまま、ボクは頭を撫でられた。
ボクより大きくて、暖かくて
――いつも ボクを、優しく包んでくれた手だ
バチンｯ―――と、頭の中で弾けるような感覚がした。
「ほら、めっちゃ濡れとるし帰らな――――……な゙ｯんで泣いとるん!?」
『………ゾムだ』
「う、うんオレやけど…?」
『ぞ、ぞむ』
「だからどうしたん」
なんでかわからないけど、泣き出しちゃって とまらない
雨で誤魔化せそうかも とか思う余裕もなくて。
今 ボクの目の前にいるのは、他の誰でもない。
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天然記念ゴミ(プロフ) - レナさん» ありがとうございます！とんでもなく励ましになります……おや君はイェランさんではなかろうか((( (12月5日 17時) (
レス) id: bde2ec8f8b (このIDを非表示/違反報告)
レナ - 初コメ失礼致します！とっても素敵な作品で読んでてとっても面白いです！体調に気をつけてゆっくり更新して下さいね！（下のおじゃう様のコメントがとっても好きですわ！） (12月2日 8時) (レス) id: d1ab8e2fb7 (このIDを非表示/違反報告)
天然記念ゴミ(プロフ) - アスカミさん» …くっ…そんなコメントが嬉しいのでございます… (11月29日 17時) (レス) id: bde2ec8f8b (このIDを非表示/違反報告)
天然記念ゴミ(プロフ) - こーどさん» ゴリラ把握(ありがとうっほございます) (11月29日 17時) (レス) id: bde2ec8f8b (このIDを非表示/違反報告)
アスカミ - …くっ…どうやら私は尊いのまほーにかかったようです。ありがとうございます(？) (11月28日 18時) (レス) @page49 id: 6edaad17fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天然記念ゴミ | 作成日時：2023年9月16日 14時
