【d!】一目惚れ悪魔と恋を知らない宵の悪魔

特殊 ページ25

『デカい』

「手ぇ広げてみて」

『ほっ』







パッと広げてもらう

うん、我ながらいいセンスや


しっかり萌え袖やしな












……Aちゃん、かわええな

動きがぴょこぴょこしとる







………いやゾムに殺される


あかんあかん








『そういや大先生』

ut「うん？」

『前ボクに「フシギ」って言ってたじゃんさ』

ut「……あー、言ったね」

『あれどゆこと？』








やっと聞けた



「フシギ」って言われたのがなんかずっとモヤモヤしてたんだよね

嫌だったとかじゃなくて、





『なんでこっちのダンゴムシは丸まるのにあっちのダンゴムシ(ゾムリムシ)は丸まらないんだろ？』





って幼い頃疑問に思ったくらいにモヤモヤしてた。

みなさんあると思います






ut「えーーっとね…」

「…雰囲気とか？他の女と違うかったんよな
　なんとなく男っぽいとこもあるし」

『はーーん……』


「あと…欲？」







欲…？








「アタシ男求めてますーっていう女は見てすぐわかるんやけどな、てか大体の悪魔にそーいうのはあるんやけど

Aちゃんにはそれが全く無かったんよ」

『はぁ、』








欲……

大先生にこんなこと相談したらマズイか…？





いや、48人以上の女の子をはべらかしてきたんだ、

きっと聞いてくれるはずじゃ(最低)





『大先生ぇ』

「ん」

『恋愛がわからないって、変かな？』

「わからん…？」

『わからん、というか、誰かを好きになるってのが理解できんくて』



「ほーーーん……

それは…




そんなもんやろ」





『えっェ？』


「なんちゅう声だすねん、おもしろいなぁ」

『えだってそんなもんって、大先生恋愛知ってるよな…？』

「そりゃもちろん、でもなぁ、恋愛を知らんかった時期もあるんやで？」







へーーー大先生が。





あ、でもそうか。





ハイ生まれました、あなたが好きです、なんてないもんね




「Aちゃんは知る時期がちょーっと遅いだけやね、気にすることじゃない」

『大先生が早すぎる？』

「…ハハッそうやな！」






なんだ、大先生いいやつじゃん

普通にしてりゃめちゃくちゃモテるのに





「そしてゾムが特殊なんです……」

『それはなんとなくわかります…』




――――

『わざわざありがとね大先生』

「ええよぉ」

『…なんでニヤニヤしてるん』

「ええー？楽しみやなぁって」

『なにそれ、キm…じゃまた今度ー』











いやぁ、楽しみやなぁ

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