呼び出し5 ページ22
亮side
普段の俺はネガティブで、マイナス方面にしか物事を考えることしかできないが、何故かAに対してだけはポジティブで、なんだかんだで、Aは俺のことを好いてくれていると思っていた。
じゃなきゃ昔から良いようにパシって、こんだけ強引に振り回しているのにも関わらず、俺に従順で素直なはずはない…そういう思いがどこかにあった。
だから、彼女があっさりと帰ると言って、俺から離れていこうすることにイライラとして、俺は彼女を引き止めるため…また強引にAを振り回す。
Aの細い指が、俺の髪の毛に触れる。
優しく撫でるように俺の髪を乾かして、スイッチを切った彼女を振り向いて見れば、困ったような顔で俺を見る。
そして、『吉沢くん、あのね…明日の始発で帰るから、今日…泊まってもいいかな、、あの、羽織るものだけ、何か貸してくれたら、そこらへんで、寝るので…』と、俺が原因で泊まる羽目になったにも関わらず、俺を責めることもなく、俺に頼みごとをするA。
どこまでも彼女は俺に従順で、どんな理不尽なことがあっても、最後は絶対に俺を受け入れるAに、嬉しい気持ちと切なさと…複雑な気持ちが俺の心にはいつも渦巻いていた。
.
「なんもしねぇし」
『いや、そういう心配は全然してないけど、本当にいいの？私のせいで狭くなっちゃうよ？』
「べつに…A一人くらい大したことない」
『ならいいんだけど…ふふ、こんなフカフカで大きいベッド、初めて…』
「それは良かったな」
そう言って、一緒のベッドへ寝転ぶが…風呂に入った直後だからか…俺と同じシャンプーで俺の服を着ているはずなのに、Aからはいつもの様に花のようないい匂いがして、俺はその匂いを堪能するように、ゆっくりと息を吸う。
そういう心配をしてないって…随分俺は信用されているようだが、逆に言えばAに男として認識されてないということだ。
その証拠に、Aはあっさり意識を手放して、俺の隣で無防備に眠る。
その穏やかな寝顔を眺めて、頬に指を添えても起きないほどに熟睡してることを確認した俺は、そっとAの頬へ唇を寄せた。
どうか彼女が、俺を、
俺だけを、
これからも受け入れてくれるように願って
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レイズ(プロフ) - みきさん» みきさん、コメントありがとうございます。感想とても嬉しいです。今後とも宜しくお願い致します。 (2019年10月22日 16時) (
レス) id: 7e87fc9e00 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - こちらの作品めちゃくちゃ大好きです！！！！ハマっちゃって更新が楽しみで仕方ありません！！！！頑張ってください！！ (2019年10月21日 23時) (レス) id: 31ac1bf2e5 (このIDを非表示/違反報告)
レイズ(プロフ) - 蓮さん» 蓮さん、コメントありがとうございます。すみません…更新が長く停滞してしまいました…なかなか構成がうまくいかないのと、プライベートが多忙ですが、もう少し更新頻度増やすように努力します…！宜しくお願い致します！ (2019年10月20日 12時) (レス) id: 7e87fc9e00 (このIDを非表示/違反報告)
蓮(プロフ) - 最近あまり更新されてないようで寂しいです( ノД`)…楽しみにしてます！ (2019年10月20日 1時) (レス) id: e90feb906e (このIDを非表示/違反報告)
レイズ(プロフ) - 雫さん» 雫さん、コメントありがとうございます。更新を楽しみにして頂きまして、とても嬉しいです。単調な展開にならないように頑張ります。今後ともよろしくお願い致します。 (2019年10月7日 9時) (レス) id: 7e87fc9e00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイズ | 作成日時：2019年9月7日 0時
