ご褒美 ページ13
亮side
2年近く前から演じたくて、ようやく掴んだキングダムの仕事。
過酷なスケジュールになることは間違いないが、主演の山崎賢人とはこれまで共演することも多く、これから入る中国での撮影も楽しみだ。
「亮、なんか良いことあった？」
「別に？なんもないけど…」
「そう？彼女でもできたのかと思ったんだけど」
そういうと、彼はタッチパネルで追加の酒を注文する。
ついでに俺のビールも追加で頼んだ彼は、意味ありげな視線を寄越してくるが、「彼女なんできてねぇし」と言って、スマホをいじる。
時折こうして賢人とは飲みに来ていて、仕事の話もするが、プライベートな話もする。
まぁ、主に賢人の話を、俺が聞いていることが多いが…。
「じゃあ、自覚なさそうだから教えてやるよ」
「は？何が？」
「お前さっきから誰の連絡待ってんの？」
と言われ、思わず賢人の顔を見つめる。
意味ありげに微笑む賢人に、自分の顔が熱くなってきているのがわかる。
俺は無意識に、Aから連絡が返ってくるのを、今か今かと待っていたのだ。
賢人と飲む前に、Aに「明日10時、〇〇スーパーに来ること」とLINEをしていて、だが、20時を過ぎた今でも既読はつかないまま…
Aの花屋は19時までのなのは知っているし、Aは明日公休なことは把握済みだ。
(この間シフト表を借りて1ヶ月のスケジュールは確認したし)
またシカトこいてんのか…と思い、イラッとしつつも、すぐに連絡ができない何かがあったんじゃないかと落ち着かなくなる。
俺は無意識に何度もトーク画面を確認して、賢人の話にも意識が飛んでいたらしく、賢人はニヤニヤとしながら「亮にもついに春が来たか〜」などと言って、俺のジョッキに自分のジョッキをカチンと当てて、本日2回目の乾杯をされる。
「いや、そんなんじゃねぇし…」
「国宝に愛される子ってどんな子？可愛い？」
「可愛いっつーか、犬みたいな…」
「あ、何、そういう趣味あるわけ？」
「いや、そういうのねぇから…」
「あ、返事…返ってきたんじゃない？」
賢人に誤解されまいと否定していると、ようやく返ってきたAの返事。
「わかりました」と言う素直な返事で、ホッとしつつも、自然と顔が緩んでいたようで、その顔を見た賢人にまたからかわれる。
「亮、ベタ惚れじゃん(笑)
でもそういうのすげーいいと思う…頑張れよ」
そうカッコよく笑う賢人は、また俺のジョッキにカチンと当てて、3回目の乾杯をした。
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レイズ(プロフ) - みきさん» みきさん、コメントありがとうございます。感想とても嬉しいです。今後とも宜しくお願い致します。 (2019年10月22日 16時) (
レス) id: 7e87fc9e00 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - こちらの作品めちゃくちゃ大好きです！！！！ハマっちゃって更新が楽しみで仕方ありません！！！！頑張ってください！！ (2019年10月21日 23時) (レス) id: 31ac1bf2e5 (このIDを非表示/違反報告)
レイズ(プロフ) - 蓮さん» 蓮さん、コメントありがとうございます。すみません…更新が長く停滞してしまいました…なかなか構成がうまくいかないのと、プライベートが多忙ですが、もう少し更新頻度増やすように努力します…！宜しくお願い致します！ (2019年10月20日 12時) (レス) id: 7e87fc9e00 (このIDを非表示/違反報告)
蓮(プロフ) - 最近あまり更新されてないようで寂しいです( ノД`)…楽しみにしてます！ (2019年10月20日 1時) (レス) id: e90feb906e (このIDを非表示/違反報告)
レイズ(プロフ) - 雫さん» 雫さん、コメントありがとうございます。更新を楽しみにして頂きまして、とても嬉しいです。単調な展開にならないように頑張ります。今後ともよろしくお願い致します。 (2019年10月7日 9時) (レス) id: 7e87fc9e00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイズ | 作成日時：2019年9月7日 0時
