生きた天使 (ページ45)

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天使のお宅訪問ページ45

亮side

『彼女にしてください』

監督のカットの声が掛かり、Aと供にモニターを確認する。

弥海砂が夜神月(ライト)の自宅へ訪れて、告白をするシーン。
無事に監督から1発OKをもらい、安堵するAとは裏腹に、俺の心は緊張したままだ。

例え演技とはいえ、好きな女の子にあんな事を言われたら、グッとくる。

いつか弥海砂ではなく、A自身に言われたいが、Aとの距離感は変わらず…ご飯やデートに誘いたいが、互いに撮影や取材に追われる日々で、なかなか2人っきりで過ごすことができない。

役者という仕事柄、一度撮影が始まると、休みを合わせることが難しい。
それぞれ離れたロケ地にいる時などは、LINEだけが俺とAを繋ぐもので、どんなに遅れても、必ず返事を返してくれるAは、本当にマメな女の子だ。
例えそれが猫のスタンプ１つでも、返ってくるのと来ないのでは、運伝の差だ。

もう少しで、また"キングダム"の撮影が再開するし、そのあとは"なつぞら"の撮影で、またAとは離れ離れ。
Aも、黒執事って漫画の実写映画で、しばらくはロケ地に引きこもりと言っていた。

お互いに過密スケジュールで、のんびりプライベートを過ごす時間もままならないが、こうして共演できただけでも有難いことだった。

今日の分の撮影が終わり、かなり順調らしく…撮影は早めに上がることができた。
すると、賢人が突然、俺とゲームがしたいと言い始めて、今日はこのあと俺の家にきて、一緒に飲みながらゲームをするつもりだった。

賢「亮、スマブラ持ってたっけ？」

亮「あるよ、予備のコントローラーもばっちり」

賢「さすが～！手ぶらで行くわ」

亮「酒は持ってこいよ(笑)」

『…亮ちゃんと賢人くん、スマブラするの？』

賢人と談笑していると、まさかAから口からスマブラという言葉が出てくるとは思わなくて、でも思えばAも前にゲームをやるって聞いたことがあった。

亮「A、スマブラ知ってるの？」

『うん、たまにやるよ～面白いよね！』

賢「なら、亮のうち来て3人でやろーよ」

と、まさかの賢人が誘う。

いやいや、何でお前が誘ってんだよ？
俺んちなんだけど…つーか、え？A俺んちくんの？マジで？

さすがにそれはないだろうと思ったら…

『やった～！亮ちゃんのおうち行きたい！』

マジか…マジでか…

とりあえず部屋を片付けないとやばい

色々やばい

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