63話、両者御対面 ページ14
「ああ。信頼できる部下達だよ。名前は本人から聞くといい。一人は君と歳も近いしね」
「ふぅん」
「ヨコハマ租界の
最近、そこで“ある人物”が現れたという噂が後を絶たない。森は、その噂の真相を調べてきてほしいと太宰に言った。そして、銀色の紙を太宰に差し出す。それは�犇笋梁�宣�瓩箸いぁ△海譴気┐△譴丱檗璽肇泪侫�アの構成員は持ち主の命令に必ず従うという代物だ。
「誰の噂？」
「当ててごらん」
うーん、と考える太宰。噂が流れるだけで此方に害を与える存在。太宰の頭に、一人の人物が浮かび上がる。…ああ、なるほど。太宰は立ち上がる。
「現れたのは、先代のボスだね？」
「その通り。世の中には、墓から起き上がってはいけない人間がいる。分かるね？」
「…薬、約束だからね」
「これが君の初仕事だ。ポートマフィアへようこそ」
森から託宣を受け取り、ドアノブに手をかけた太宰だったが、ふと手を止め、振り返る。
「さっき言ってた、僕に似てる人って誰？」
「…私だよ。太宰くん、何故君は死にたい？」
スッと太宰の目が細められる。その目には光はなく、何も感じられない。
「僕こそ聞きたいね。生きるなんて行為に、何か価値があると本気で思ってるの？」
▽▲▽
海に突き出した土地。此処擂鉢街は、不自然に抉られ、その中には階段のようにボロ小屋が隙間なく並んでいる。“完全自 殺読本”を手に、太宰は広津の説明を聞き流していた。
「へぇ…外国にはメッキを飲む自 殺方法があるのか。ただし、飲んだ者は生きながら内臓を溶かされる…」
知ってた？、と太宰が振り返る。影の中から現れたのは一人の男。彼の名前を覚えていなかったようで、太宰が少し考えていると、直ぐに「広津です」と返ってきた。
「あれ、もう一人いなかったっけ？」
「彼は今、周辺調査に当たっています」
「あっそう」
「太宰さん、この辺りは抗争地域ですのでご注意を」
「抗争？」
現在、ポートマフィアと敵対している組織は三つ。その説明を広津が仕掛けた時、太宰の携帯が鳴る。相手は森だった。調査の進行について聞きたいらしい。
「…結論から言うと、先代はいたよ。蘇ったんだ。地獄の底から」
その時だった。何か黒い塊が太宰を吹っ飛ばしたのだ。近くの家にぶつかり、横たわる太宰を踏みつけ見下ろす少年。
「へぇ、餓鬼か。泣かせる人手不足じゃねぇか。ポートマフィア」
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雪山(プロフ) - ラムネさん» ものすごい勢いのお褒めの言葉、ありがとございます！これからも頑張ります！ (2022年11月22日 21時) (
レス) id: e986202370 (このIDを非表示/違反報告)
ラムネ - もうこの作品大好き！！ああああああ！！もうなんなの！歳上なのに部下とか！好き！！そして男主の性格好み過ぎな？もうこの作品神！そしてこの作品生み出した雪山さんはもう神以上！更新頑張ってくださいいいいい！ (2022年11月22日 19時) (レス) @page27 id: be178889d7 (このIDを非表示/違反報告)
雪山(プロフ) - Yasi123さん» なんて嬉しいお言葉…！これからも励んでいきます。 (2022年9月15日 20時) (レス) id: e986202370 (このIDを非表示/違反報告)
Yasi123(プロフ) - 最近見させていただいています。とても面白いくてめっちゃ好きです。男主くんのキャラがすごい好きです。頑張ってください (2022年9月14日 22時) (レス) id: ea7056b992 (このIDを非表示/違反報告)
雪山(プロフ) - elliscat810さん» 嬉しくて舞い上がってしまいました。コメントありがとうございます。 (2022年8月30日 14時) (レス) id: e986202370 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪山 | 作成日時：2022年5月20日 17時
