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『あ〜もう！ 私のせいでほんっとごめん！！』
『まあまあ結果オーライよ』
土下座でもする勢いで、というかしていたが、そんな勢いで謝り倒しているカエデに、皆は嫌な顔一つせず、それどころかスッキリとした表情をしていた。
『負けたのは悔しいですが、本校舎の人たちの方も悔しそうにしていましたからね、大大大満足です』
ニヤニヤと笑うAに、みんなが賛同する。
今回のバレーの試合はバレー部の精鋭たちも焦りを見せるほどの良試合だった。
暗殺で鍛えた身体能力も伊達じゃない。
野球のコートへ向かうまでの間、皆は反省も踏まえて話し合っていた。
『今日か明日辺りの放課後に打ち上げいこーよ！』
矢田桃花がキラキラとした目で手を上げる。
それを皮切りに女子達はみんなわいわいと騒ぎ始めた。
『なら予約をとっておきますね！』
可愛らしい声でAのスマホに現れるのは律。可愛らしいパステルカラーの制服や青いエプロンに赤いバンダナと、次々と服装を変えていくと律は尋ねる。
『どこにしますか？』
『私焼肉がいーい！』
『もんじゃ！』
『いっそのことスイパラ！』
『私はどこでも』
皆が律に詰め寄るようにAにくっつくと、彼女は暑いと言いながら平坦な声を出した。
『あ、そっかAちゃんって、ご飯食べれないんだっけ』
陽菜乃がガックリと肩を落とすと、やらかした〜と岡野が悩ましいというような顔になる。
『いえ、食べようと思えば食べれます』
そう、人間になるべく造られたA。何もずっと食事ができないままでいる訳にも行かない。
元々機能停止していただけで内臓はある。人間と全く同じという訳では無いが、情報を入れれば機能するし、味覚情報もそれに伴う心情の変化も、彼女は既に得ていた。
『え?! いつから？』
『マスターが定期的に来ているのは皆知っているでしょう、7月1日にマスターが食事するための情報をアップデートしてくれました』
研究員と試しに食事をしたそうだ。動物性タンパク質の消化にやや手間どるものの、問題は無い。
炭酸飲料は個人的にダメだとそうそうに目処を付けていたようだ。
なんでも、炭酸の音が内部に響いてダメなんだとか。
『そうですね、私的にはもんじゃが気になります』
頬に指を当てて楽しそうに上を向くAに、クラス女子は色めきたつ。
『もんじゃに決定！』
こうして、Ｅ組の球技大会は幕を閉じた。
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天泣tenkyu(プロフ) - 杏さん» わーありがとうございます！更新遅いので気長にまっていただけると助かります…現代風になるよう意識してたので伝わってよかったです笑 (2018年9月30日 17時) (
レス) id: 2cce15959b (このIDを非表示/違反報告)
杏 - すごく面白いです！たまにタウゼントちゃんが現代風になるので笑いますw応援してます！更新頑張ってください！ (2018年9月29日 23時) (レス) id: 0c46f8b8b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天泣tenkyu | 作成日時：2018年9月19日 20時
