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『それにしても、球技大会ですか』
『もう近づいてきたね〜』
『E組は見世物状態になるんだけどね』
嬉しそうにカエデが微笑む端で、渚が何やら沈んだ表情をしている。
その情報なら既にAの中にも入ってきている。
『ストレス解消の
『そうそう、ほんっとやなことするよね、部活で選抜された人達との対抗戦。本校舎のヤツら、E組が負ける様を見て楽しみたいだなんてさ』
『フッ、勝てばいい話です、勝てば』
いきなり声色が変わったAに渚とカエデ、カルマの視線は集まる。
『それはなんの映画のセリフー？』
『そのことは2度と持ち出すな』
『……私と律、皆さんで絶対に勝てる戦略を練りましょう、そうですね、精神攻撃もしてみましょうか！ プログラムに入っているのですが何分使う機会もなくて』
『すっげー使う機会巡ってきて欲しくねーわ』
目を細めて苦笑するカルマ。
それもそうだ、いきなり頭の切れる悪の宰相のようになった彼女。いつの間にかかけたメガネをカチャリと挙げる動作。
絶対に精神攻撃なんてさせたくない、悲惨な未来が待ってそうだ。
『もしかしてタウゼントさんって負けず嫌いとか？』
渚が探るようにAに問いかけると、Aは前置きのように鼻で笑った。
『負けず嫌い、そうですね、もちろんプログラムされていますよ。向上心につながりますからね、人間の感情を学ぶ上でサボり癖なんてものまで身についてしまうと困りますから、ね？』
主にその視線はカルマに向いていた訳だが、気付かないふりをする3人は各々笑いを浮かべ、Aはメガネを取って席に座った。
『私は参加できませんから、長ジャー羽織ってベンチから応援しています』
『バレちゃうかもしれないもんね』
そういったカエデはAの腕や手に視線を走らせる。
本来なら見えないように作るのだが、試作段階というのもあり体内の動きを見るためにわざと例の腐食防止水などが見えるように作られているらしい。
パッと見分かりにくいのは彼女が意図的に光を抑えてるからだろうが、それでもよく見ればぼんやりと体にラインが入っているのが見えてしまっている。
『まあ、これらはかっこいいと捉えます、前向きに考えた者勝ちですから』
にんまりと笑ったAに、3人は顔を見合わせた。最近の機械って凄い、と。
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天泣tenkyu(プロフ) - 杏さん» わーありがとうございます！更新遅いので気長にまっていただけると助かります…現代風になるよう意識してたので伝わってよかったです笑 (2018年9月30日 17時) (
レス) id: 2cce15959b (このIDを非表示/違反報告)
杏 - すごく面白いです！たまにタウゼントちゃんが現代風になるので笑いますw応援してます！更新頑張ってください！ (2018年9月29日 23時) (レス) id: 0c46f8b8b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天泣tenkyu | 作成日時：2018年9月19日 20時
