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『お前からは強さが読み取れなかった、厄介なやつだと思った、だから殺そうとした』
機械であるAよりも平坦な声で、イトナは答えた。そんなイトナを見ながらAはひたすらファイルを展開してイトナのデータを保存していく。
『お前機械だったんだな』
『私の中であなたのデータはただの戦闘狂なのですが』
『別にいい』
『もう手は出さないでください』
『俺はお前を殺したい』
『死にません、アンドロイドですから』
イトナは目の前のAに勝てないと悟ったのか、本命はこいつじゃないと自身をなんとか落ち着け教室へと戻った。
Aはイトナが大人しく教室に戻るのを見守ると、体に張り付くワイシャツやスカートを絞り、顔についた泥を拭いながら壊れた壁から教室内へと入る。
『イトナくん』
そう呟いた先生の顔はどす黒く、クラスメイトもどう反応していいかわからず気まずそうな表情だった。
『異常をきたす前に着替えてきます』
Aは静かにそう言うと、後から聞こえる殺せんせーのイトナに対する怒声を聞きながら保健室へと向かった。
『ビッチ先生、タオルをください』
『？ こんな時間にどうしたの……って、うわっひどい格好ね、何があったの！』
『雨の中放り出されました』
『よくわかんないけどとりあえずタオル持ってくるわ、予備の服も持っていくから！ ちょっとそこで大人しく待ってなさい』
『わかりました』
Aは保健室にある古いソファーに腰掛けると、隙あらばと寝始める。
少し経ってから肩を叩かれ、前を向くとビッチ先生がいつになく心配そうな顔で立っていた。
『あんた、アンドロイドのくせに具合悪いんじゃないの』
『エネルギー不足なんです』
Aが無表情のまま言うと、ビッチ先生がタオルを投げつける。
『とりあえずその長い髪拭きなさい！ ブラシ持ってきたからそのボサボサ頭も治すことね！』
"《心配》を読み取りました"
"《心配》のデータを追加します
《不安》と関連付けます"
"《喜び》を観測"
『なににやにやしてるのよ』
『いや、嬉しくて』
Aが微笑むと、ビッチ先生はフンっとそっぽを向いた。
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天泣tenkyu(プロフ) - 杏さん» わーありがとうございます！更新遅いので気長にまっていただけると助かります…現代風になるよう意識してたので伝わってよかったです笑 (2018年9月30日 17時) (
レス) id: 2cce15959b (このIDを非表示/違反報告)
杏 - すごく面白いです！たまにタウゼントちゃんが現代風になるので笑いますw応援してます！更新頑張ってください！ (2018年9月29日 23時) (レス) id: 0c46f8b8b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天泣tenkyu | 作成日時：2018年9月19日 20時
