こんにちは、誰でしょう (ページ9)

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こんにちは、誰でしょう　9 ページ9

家についた俺は、ひとまず病院から送られてきていた荷物を片づけた。ただそれも量が少ないため、すぐに終わってしまった。
今日は4/1だ。6日には入学式があるので、俺はひとまず挨拶にいくことにした。転入試験を受けていないのに、受け入れてもらっているのだから。このまま、挨拶なしはだめだと思う。

てくてくとあるき、学校に着いた。職員室はどこだろう。案内を見つけ、職員室へ。
先に紙にいうべきことを書いた後、職員室のドアをたたいた。

「…失礼……する。」

視線が集まった。意外と怖い。

『今期から転入させてもらうエヴァン・カシオです。無事に退院できたので、挨拶にきました。』

近くの先生がメモに気づいてくれた。

「……ああ！君が転入生ね。ーーー先生！転入生が挨拶にきましたよ！」

そうして呼ばれた先生は、あまりやる気のなさそうな人だった。よし、なし男先生と呼ぼう。

「…あー、俺がお前の担任になるーーーだ。よろしくな。…しっかし、わざわざ挨拶にくるなんてまじめだねぇ。ところでお前が留年組だって伝えても大丈夫なの？」

『できれば伝えないでほしいです。聞かれたら答える、みたいな感じで。隠してるわけではないですが、友達ができなくなってもイヤだし。』

「ほいほい、りょーかい。そんじゃま、教科書とかは入学式のあとだし、必要書類は全部でてるし、平気かな。記憶喪失なんて大変だろーけど、そこら辺は伝えないでおくから、頑張りなさい。……ところでさ、お前しゃべれるの？」

「…いち…おう……かたこと……いいなら」

「なるほどね。カウンセラーの先生もいるし、なんかあったら相談しろよ。」

『ありがとうごさいます。助かります。これからよろしくお願いします。』

「ああ、じゃあなー。」

なし男先生は、席に戻った。俺もぺこりと挨拶をして、職員室をでた。

後はどうしようかなー。