こんにちは、誰でしょう (ページ20)

今日:3 hit、昨日:10 hit、合計:2,488 hit

こんにちは、誰でしょう　18 ページ20

「…あがって。」

居間に行き、座らせる。台所からお茶とお茶菓子を持ってきた。

「さて、単刀直入にいうが、夏目レイコってしってるか？」

この反応は知っているな。

「……なぜ？」

「ああ、知り合いの名前を返してもらいたい。それだけだ。……そういえば、自己紹介したっけ？」

「…えっと、してないです。それに、名前って…」

「それはすまない。俺はエヴァン・カシオ。君のクラスメートで、昨日まで記憶喪失だった。その影響で、はなすのが苦手ということになっている。まあ、学校の先生くらいしか記憶喪失だというのを知らないが。年は16。入院していたため、１年留年している。これもクラスメートの中で知ってる人はいないだろうな。髪の色は染めている。目はカラコンだ。学校の許可はもらっているがな。さて、ここまでで質問は？」

「えっと…昨日まで記憶喪失だったっていうのは？」

「ああ、それはこのあとの話にもつながるんだが、君にあったことで夏目レイコについての記憶を思い出してね。そのまま連想ゲームのように記憶を思い出してしまったんだ。…忘れていたかったのに。」

「…えっと、ってことは、あなたは年上で、レイコさんについて知っていて、妖怪がみえるってことですか？それと、〈友人帳〉を知っている。」

「そうそう。理解してくれてうれしいよ。今、〈友人帳〉を持ってるでしょ？名前、返して？」

「あの、返す妖怪のことがわからないと…」

「そうなの？…ちょっとまってね。」

「……我に宿りし魂よ。我、***・*****の名において、姿を現し給へ……」