にひゃくきゅう。 ページ10
ああ……残穢じゃん。ひさしぶりすぎてちょっとわかんなかった。
そっか、クラバウターマンって呪霊モドキだから残穢あるんだ……ね。初めてしった。
そのまま残穢をたどっていくと、下町のかいがんにたどりついた。めをこらしてみると、ちゃんとメリー号もいる。
メリーお前……優秀か?残穢って…………ねえ?ぼくはここにいるよってつたえてくれてるようなものじゃん。
なんにせよナイスだクラバウターマンよ。メリー号までいっきに飛んだ。
がれきがたくさんある海岸。そこによこだおしになって、メリー号はいた。
割れた竜骨が、よくみえる。
確か……市長さんが、なおしてくれるんだったよな。なおすっていうか、応急処置っていうか。
後ろに人の気配があったので、ふりむくとちょうど市長さんが立っていた。
「……お前は…麦わらの一味の」
「はい…………あの、無理を承知でたのみたいことがあるのですが……」
「?」
「……メリー…船を、なおしてください」
「…………いや…無理だ。直せる直せないじゃない、それ以前の問題だ」
「それでもいいです。俺もてつだいますから。……仲間を、たすけにいかせてください。」
「…………」
ーー走りたい……!
「!?」
メリー号の…声だ。
ーーもう一度だけ、走りたいんだ
さっきとはうってかわって、真剣な表情で町のほうにもどっていった。釘とかをもってきてくれるのかな……?そうだとおもいたい。
「……メリー、僕も一緒にいくからね。のせてよ?」
ーーもちろん!
メリーによりかかってまっていると、すぐに市長さんが戻ってきてくれた。予想通り、船をしゅうりするのに必要なものをもって。
僕もてつだいながら、もくもくとメリーの壊れているところをなおしていく。ちょっと吐き気がひどくなってきたけれども。メリーを弔うまでは起きていなきゃ。
カンカンガンガンとメリーをなおす音があたりにひびく。
最終的に、メリーはちゃんと……すくなくとも、もうちょっとは航海できるだろう、というところまでなおされた。市長さんにかんしゃ。
そろそろでないといけないだろう。
「…ありがとうございました。俺1人じゃあ、絶対ここまでできなかった。」
「……本当に行くつもりなのか」
「当たり前ですよ、うみの向こうで仲間がこまってる。行かないという選択肢はないでしょう?」
たとえ体調不良だったとしても。
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作者名:あんちょび | 作成日時:2022年6月22日 17時