にひゃくよんじゅうはち。 ページ49
「ねみい………………。」
「さっきも立って寝てたじゃねェか」
「だってモドキのじいさんの話つまんなかった……。」
「モドキのじいさんって何だよ」
「さっきのゾンビモドキのじいさん……ぐう」
「寝るな！！」
さっきから雨も降ってきてるし。人間寒いと眠くなるじゃん？
皆が屋敷まで走るかみたいな事を言ってるのを適当に聞いてたら、ルフィが屋敷の後ろに何かあるのを見つけた。
……若干霧が薄れてる。
あ、帆か。船の。じゃあどうでもいいや。
「ありゃあ”帆”じゃねェのか！？」
「帆！？」
「そうなのじゃ！！」
「まだついて来てたのか」
「巨大すぎて全貌などわかりますまい…。このスリラーバークは村を1つまるごと載せた世界一巨大な海賊船なのじゃ！！……屋敷の裏に見えるメインマスト、ゲッコー・モリアはそこにおります」
あの高いとこまで登っていかないとってことになるんだな、それじゃあ。
めんど。
半分寝ながら進んでたらいつのまにか屋敷の目の前まで来てた。扉には鍵がかかってたけど壊して入った。
……屋敷のどっかに布団ないかな…。
「おーい、誰かいねェかー！？ゲッコー・モリア〜！！？」
「これだけの屋敷で…使用人の1人もいねェのか？」
「何だこの乱闘の後のような部屋…まさかナミさんの身に…！！」
「ブヒヒヒヒ…ご主人様の名を知ってなおここへ踏み込むとはたいした度胸…」
壁にかかってた豚の剥製(首のみ)が喋った。
豚がここのリーダー的存在らしく、そいつの言葉を合図にカーペットが動いたり絵画の中の人が出てきたりした。
1番最初に動き出したのはサンジ。
「ナミさんを……！！どこへ隠したァ〜〜！！！」
「容赦ないね。」
「っったりめェだ！今この瞬間もナミさんが「あ、もういいです。」」
つるつると敵の攻撃を避けながら皆の戦闘を見てたらものの1分で圧勝した。……弱いねこいつら。
「あっ……あっ！あの3人組なら今寝室でぐっすりと眠ってるぜ！よかったな！安全だ！」
「言い訳にしか聞こえない。…っていうか寝室はどこにある早く言えさもないとお前を祓う。」
「オイオイ」
「何か文句でもおありですかフランキー君。」
「行ってみたらいいだろ！そこの階段登って奥へ…！」
「…ん？おいちょっと待て……あのぐるぐるコックがいねェぞ」
「……まあほっといても死にゃせんだろ。それより寝室。」
「敵地で寝る気かよ」
「……ハッ！！！」
「…………お前って時々抜けてるとこあるよな」
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作者名：あんちょび | 作成日時：2022年6月22日 17時
