始まりの鐘 ページ3
「新入生歓迎の言葉。在校生を代表して、生徒会長 桜木Aさんお願いします」
『はい』
静寂に包まれた体育館。色白の肌と対照的な、長い黒髪。整った顔立ちの、お手本のような美少女。その彼女は、どこか妖しさを感じさせる笑みを浮かべ、静かに壇上に上がり口を開いた。
そんな彼女に俺は一瞬で心を奪われた。
『桜の雨も次第にやみ、葉桜が萌えいづる季節となりました。この度は、本校へのご入学おめでとうございます。—――――』
高く透き通った、抑揚のない声。それは、俺の心を惹きつける。
内容なんて一切入っていない。彼女の容姿に見入ってしまう。声に聞き入ってしまう。
彼女は決して俺だけにその言葉を発しているのではない。この場にいる、全ての人に言っている。
そんな当たり前のことをわかりきっているに。
なぜかあの人の声を聴くだけで、嬉しくなった。
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「ねぇねぇ、あの生徒会長の先輩すっごく綺麗じゃなかった！？！？」
「まじそれな！ すっごく格好良かったよね〜！！」
「噂通りの美少女だったねー！ ファンクラブとかあるらしいよ！！」
クラスの女子も
「なあなあ、あの美少女先輩、彼氏とかいんのかな？？」
「俺のねーちゃんから聞いたんだけど、彼氏いないってよ！！」
「でも噂によるとさ、めっちゃ仲いい男の先輩いるらしいよっ！！」
クラスの男子も
「あー、もう皆会長のはなしすんじゃん！ 俺らの入学式だってんのに、皆自分たちより先輩ばっか気にしてんじゃねぇか！！」
「まぁまぁ……。確かに、あの生徒会長は綺麗だなーって思ったわ」
そう言って俺をなだめるフジ。それを見ていたこーすけが、俺に訊ねる。
「なら、キヨはそんな惹かれなかったってことか？？」
「あったりまえだろ！」
そう、当たり前。俺があの先輩に惚れないわけがない。
「やっぱりキヨに春なんて訪れないねー」
和やかな口調で、ヒラも話に入ってくる。うるせぇ、と軽くあしらっていると、突然廊下でキャー！という黄色い歓声が響き渡った。
フジ「どうしたどうした？？」
こーすけ「入学初日から、めっちゃうっさいじゃん」
ヒラ「まあまあ…僕たちも見に行ってみる？？」
そう言って、４人でぞろぞろと廊下に出てみると
「……っ！！」
脳裏に焼き付いていた、彼女の姿があった。
フジ「あー、そういうことかぁ」
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hiroakannna(プロフ) - お初…です。とても面白いので続きが見たいです…お願いします。これからも頑張ってください！ (2019年10月14日 9時) (
レス) id: b2ab9312eb (このIDを非表示/違反報告)
。*:゜☆Chamomile☆゜:*。(プロフ) - もちうさぎさん» あぁぁりがとおぉぉございまぁぁす！（大声）そう言っていただけて、嬉しすぎて発狂しました（（頑張ります(｀･ω･´) (2019年1月13日 8時) (レス) id: 865a12b3ea (このIDを非表示/違反報告)
もちうさぎ - とても面白かったです！！すんごい設定が私好みで……頑張ってください^^ (2019年1月12日 22時) (レス) id: 5eea963876 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：。*:゜☆Chamomile☆゜:*。 | 作成日時：2019年1月3日 16時
