28（及川の過去） ページ28
岩泉「珍しく裏の無い笑顔だな」
及川「俺の笑顔はまっすぐ純粋だよ！」
岩泉「まっすぐ純粋っていう響きがすでに不純だ」
及川「嬉しいに決まってるじゃん
初めてもらったんだし」
A「おめでとう」
及川「うん！ありがとうAちゃん！」
及川徹は基本的にへらへらしている男だ
でもそいつが:笑わない時期:があった
人より体格にすぐれていた
センスにも恵まれていた
特に中学に上がってからの上達ぶりは
群を抜いていた
それでも越えられない壁は常にあった
怪童・牛若を迎えて
県内最強と言われるようになった
白鳥沢学園中等部
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及川「なんで、なんで、勝てないんだ…」
ボールを叩きつけながら言う及川
対戦すれば負けた
1セットすらとれなかった
もっと上へもっと高い舞台へ
しかし、阻まれ続けて中学3年。今度は…
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影山「秋山小出身 影山飛雄です！
バレーは小2からです
よろしくお願いします！」
背後に天才が現れた
そのセンスは圧倒的に輝いていた。
何よりボールに触れていることが嬉しくて
仕方がない様子とそれに伴って
ボールの扱いの慣れ方が他とは段違いだった
監督「基本、色んなポジションをやらせるが
ゆくゆくはセッターだな」
影山「ありがとうございます！」
及川「…」
A「徹…」
及川はそれまで以上に
練習に打ち込むようになった
岩泉「オーバーワークだぞ！
昨日も監督に注意されてただろうが！」
岩泉さんが及川さんに怒り、飛び蹴りを入れる
及川「…」
岩泉「怪我したら元も子もねぇんだ！ボケ！
ほら終わりだ！ストレッチ」
及川さんを引っ張って
半強制的に練習を終わらせる
ひたすら焦っている様子だった
その焦りは練習試合に今までにありえないくらいのコンビミスとなって現れた
そして…
監督「影山、入ってみろ」
及川さんは影山と交代した
その後…今までよりも練習に打ち込む及川
そんな所に影山が声をかける
影山「サーブ教えてください！」
A「影山くん…今は」
及川「(来るな…来るな…来るなぁぁぁ！)」
A「徹！辞めて！」
(及川さんの手を掴む)
Aは及川の手を掴むが
及川は咄嗟にAの手を振り払う
そしてAは尻もちをついてしまった
及川「あ…Aちゃん」
岩泉「A！大丈夫か!?何があった？」
A「と…及川さんが影山くんを…」
及川「…！(及川さん…)」
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作者名：yukiusa | 作成日時：2022年2月12日 18時
