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｢……よっ、と!!｣
誰もがぶつかる、と思ったその時、そのボールをあっさりとその足で蹴りかえしたのは、木野の隣にいた御剣だった。
返されたボールは円堂の元へと飛んでいき、その腕の中にすっぽりと収まった。
｢あーぶない、大丈夫？木野さん。｣
｢……え？あ、うん、大丈夫。｣
今の一瞬、何が起きたのかわからなかった為に間を置いて安否を答えた木野とは対照的に、一部始終をばっちり目撃した円堂ら選手陣はずんずんと御剣へと詰め寄った。
｢すごかったな今の、あの一瞬でボールを打ち返すあの反応速度、尋常じゃないぞ……!!｣
｢しかも、ボールを正確に円堂のところまで返しやがった……｣
｢御剣、お前、サッカー出来るのか……?!｣
｢…体は人より少しは動かせる方だとは思うけど……｣
｢｢あれは少しとは言わないぞ。｣｣
｢染岡、半田、二人して言わなくても｣
ずいずいずい、と質問に質問が重なり、そろそろ御剣もパンク仕掛けてきた、という時にいつの間に立ち直った木野が御剣を回収した。
｢皆ストップストップ、御剣さん困ってるわ。
……ねぇ、御剣さん、ちょっとボール蹴ってみない？｣
｢え、でも、私初心者だし、皆の邪魔になるのでは。｣
木野の突然の提案に戸惑いと躊躇いを隠せない御剣に対し、男子三人は極めて歓迎的であった。
｢そんなことない!!御剣もサッカーやろうぜ!!｣
｢そうそう、俺だって染岡みたいにガチ経験者って訳じゃないしな!!｣
｢……ま、コントロールはいいみてぇだし、邪魔にはならねぇんじゃねぇの？｣
ね、大丈夫でしょう？と木野に背を押され、1歩よろけながらも踏み出した御剣。
その表情はどこか期待に充ちていて、幼心を刺激された年相応の子供のようで、本人が意識していないところで何かすごいことが起こる予感をひしひしと感じていたのであった。
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御剣さんとサッカー部の原点のお話。
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弓女雅零(プロフ) - こっちにも来ちゃいました(笑)やっぱりこの小説好きですっ！！ (2019年2月25日 17時) (
レス) id: fc748f73ac (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - リアトさん» リアトさん、はじめまして！コメントありがとうごさいます！ご指摘ありがとうございます！確認次第訂正いたします！ (2019年2月15日 20時) (レス) id: a67af18030 (このIDを非表示/違反報告)
リアト(プロフ) - こんばんは。いつも展開をドキドキしながら読ませて頂いてます。ところで誤字報告を少し。>「確かに何人か俺にチョコらしきものを私に来た女子がいた。」これは「渡し」ではないかと思いまして報告させて頂きました。次話、お待ちしております。 (2019年2月15日 20時) (レス) id: 809030045e (このIDを非表示/違反報告)
七瀬真昼 - 分かりました！！というか返信してくれてありがとうございます！毎回毎回ご丁寧に…。私だったら返信しないまま放置ですよ多分。そういえばふと思ったんですが、次のイナオリで子文くんの正体が明らかになりますよね！見当ついてるけど…ゆきさんは分かりますよね！ (2019年1月27日 17時) (レス) id: 60ce0b2030 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 七瀬真昼さん» 七瀬さんコメントありがとうございます！リクエスト、大変ありがたいお話なのですが、私事で大変申し訳ないのですが、モチベの関係で受け付けてないんですよ…本当にごめんなさい…でもバレンタインのお話は元々書く予定でしたので、そちらの方を是非見て頂ければ… (2019年1月27日 17時) (レス) id: a67af18030 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき | 作成日時：2018年12月17日 23時
