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｢先輩達上手くやってるかな？｣
｢……余計なお世話だとか後で色々言われそうだな、御剣に。｣
｢でもお兄ちゃん、こういう事に意外とノるんだね。｣
｢……まあな。｣
音無が意外、と言うよりは半ばからかうような顔つきで、実の兄である鬼道の思わぬ一面を指摘した。
実はこの展開、すべてこの兄弟が仕組んだものであった。
あらゆる口実と装った偶然を駆使し、勘ぐりやすい御剣にも見事バレずに事を進めていたのだ。
そんなことも露知らず(というより爆弾投下でそれどころじゃない)、後方ではぐれないように互いに引っ付きあいながら人混みに揉まれていた。
｢ひと、すご……｣
｢手放すなよ……冗談抜きではぐれるぞ……｣
｢わかってる、う、もう、少し……｣
｢先に小銭出しとくか……｣
漸く到達した賽銭箱前、先に用意しておいた五円玉を放り込み、鈴を鳴らし、パン、パン、と拍手を打ち、祈る。
数十秒にも満たない沈黙の後、後ろにつかえている人々に押し出される前にそそくさと退散する。
｢……やっと広いところでた…｣
｢大丈夫か…？｣
｢しばらくは人混み行きたくねぇわ…｣
｢大丈夫だ、あんな状況そうそうない。｣
｢だよねぇ。｣
膝に手を付き、勘弁してくれと言わんばかりに息を吐き出す御剣を労う風丸。
そういえば、とふと御剣が顔を上げ、風丸と目を合わせた。
｢さっき、何願ったの？｣
｢それ聞くだけ野暮だろ。というかだな、言ったら叶わなくなりそうじゃないか？｣
｢でた、ありがちなジンクス。まあ、無理には問いたださないけど。｣
｢そういうお前こそどうなんだよ。｣
｢自分で言わないのに聞くの？フェアじゃないぞー。｣
｢冗談だって。｣
……――まあ、どの道言わなかったけどね。
"来年もこうして隣に並べますように"、だなんて、本人の前で言えるわけない。
ゴーン、と低く重みのある音が鳴り響く。
あ、と二人顔を見合わせる。
そして、どちらからともなく、新年初の一言を発した。
｢｢あけましておめでとう。｣｣
重なった声に二人して目を見開き、そして同時にふ、と吹き出す。
｢今年もよろしくな、御剣。｣
｢こちらこそよろしくお願いします、風丸。｣
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･
Happy new year!!
新年、あけましておめでとうございます!!
今年もうちの御剣さん達をよろしくお願いします!!
(本当は昨日のうちに書きあげるつもりだったのに間に合わなかった……)
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弓女雅零(プロフ) - こっちにも来ちゃいました(笑)やっぱりこの小説好きですっ！！ (2019年2月25日 17時) (
レス) id: fc748f73ac (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - リアトさん» リアトさん、はじめまして！コメントありがとうごさいます！ご指摘ありがとうございます！確認次第訂正いたします！ (2019年2月15日 20時) (レス) id: a67af18030 (このIDを非表示/違反報告)
リアト(プロフ) - こんばんは。いつも展開をドキドキしながら読ませて頂いてます。ところで誤字報告を少し。>「確かに何人か俺にチョコらしきものを私に来た女子がいた。」これは「渡し」ではないかと思いまして報告させて頂きました。次話、お待ちしております。 (2019年2月15日 20時) (レス) id: 809030045e (このIDを非表示/違反報告)
七瀬真昼 - 分かりました！！というか返信してくれてありがとうございます！毎回毎回ご丁寧に…。私だったら返信しないまま放置ですよ多分。そういえばふと思ったんですが、次のイナオリで子文くんの正体が明らかになりますよね！見当ついてるけど…ゆきさんは分かりますよね！ (2019年1月27日 17時) (レス) id: 60ce0b2030 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 七瀬真昼さん» 七瀬さんコメントありがとうございます！リクエスト、大変ありがたいお話なのですが、私事で大変申し訳ないのですが、モチベの関係で受け付けてないんですよ…本当にごめんなさい…でもバレンタインのお話は元々書く予定でしたので、そちらの方を是非見て頂ければ… (2019年1月27日 17時) (レス) id: a67af18030 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき | 作成日時：2018年12月17日 23時
