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……──お前が練習してたあの技で、ルシのスパイクごとボールを凍結させてやって欲しい。
左足を軽くぶらぶらと宙に遊ばせる。
うん、正直に言おう。だいぶ強がり言ったわ私。
恐らくじっとしていればそこまで深くは斬られなかったのだろうけれど、私は坂野上を逃す為に飛び込む形でルシの前に躍り出てしまった。動かないものを斬るのと、動いているものを斬るのはダメージが違う。
例えば、ボールを蹴るとする。
止まっているボールを蹴るのは容易だ。だが、シュートのような威力を伴うボールを正面から蹴り返すのはどうだろうか。無論、前述より厳しいものとなる。蹴り返すのにより力がいるし、威力が強ければ受けた時に痛みだって生じるだろう。
この世に存在するものは、動く毎に何かしらの力を発揮している。それが弱かれ強かれ、生きていようがいまいが。
……要は、力を伴ったもの同士がぶつかりあった時に生じるダメージは、動かないものに力をぶつけるのとは比にならないほどのものであるという事だ。
そして斬られ方が良くなかったのか、包帯の下にあるガーゼが血液を吸って、既にその役目を果たしきれなくなっている。……少し、くらりとしてきた気がしないでもない。
だが、ルシが手負いの私に油断している間に彼の刃を折らなくては、他にやられる奴らが出てくる。それはまずい、何より私自身がこの程度で何も出来ずに倒れるのが悔しい。
｢倒れるなら諸共だ。絶ッ対アイツへし折ってやる……｣
坂野上の方に目線をやると、彼と目が合う。どうやら覚悟は決まったらしい。目付きがはっきりと物語っている。
同時に静かに頷きあい、作戦実行の最終確認とした。
試合再開のホイッスルが鳴る。
ボールはルシが持っていた。まずはそれを無傷で彼から奪わなければならない。
私と坂野上はルシのマークに付く。ルシはロックオンした私の方を狙ってくる。そして、刃が出てきたのを見計らい、
｢あーーーー!!!!審判ーーーーー!!!!｣
声高々に坂野上が足元を指さしながら叫んだ。それに驚き、ルシは咄嗟に刃を引っ込め、ボールをサタンへと渡したが、稲森がそれを奪取し、氷浦に繋ぐ。
｢……氷浦!!ボール私に回して!!｣
私の要望に素直に従ってくれた氷浦は、高めのロングパスでこちらにボールを蹴りあげる。
それをトラップし、後ろに坂野上を控えながら前進した。
当然私にロックオンしているルシが立ち塞がる訳だが、彼は気づいていない。私達の策にハマってしまったことに。
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フィル - こんにちは。 個人的なんですが、イナイレと鬼滅の刃やってほしいです。 (2019年11月13日 14時) (
レス) id: 0d12e6f332 (このIDを非表示/違反報告)
灰楯M - こんにちは。最新話拝見いたしました。風丸さんの固い決意が一語一句から感じとれます……。御剣さんも幸せになって……。 (2019年2月10日 10時) (レス) id: 554f9301e5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 野坂君尊いさん» 野坂君尊いさんはじめまして!!返信遅くなりまして大変申し訳ありません。誤字指摘ありがとうございます……!!確認したところ確かにそうでした……!!ご指摘感謝します、ありがとうございます!! (2019年2月9日 23時) (レス) id: a67af18030 (このIDを非表示/違反報告)
野坂君尊い - 初コメ失礼します！毎話楽しみに拝見させていただいています！質問なんですが、ページ34の新タクティクスのところ、"剛と柔"ではなく、"コードG"ではないですか？ これからも更新頑張って下さい！応援してます！ (2019年2月3日 16時) (レス) id: 5271d69b7b (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 七瀬真昼さん» 七瀬真昼さん、いつもコメントありがとうございます!!そ、そうなんですか……?!ありがとうございます!!まだ見れてないんですよ〜…あっ、バレンタインすっかり失念してました……!!それですよね……公式のサプライズ、今年もあるといいですよね…… (2019年1月25日 20時) (レス) id: a67af18030 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき | 作成日時：2018年11月22日 19時
