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油断はしていなかった、はずだ。
ただ、私に対する興味がぶり返すとか思わなかっただけ。
沈黙を貫いていた伯父がいつのまに背後に立っていたとか、どうしてそういう結論に至ったとか、考えることは山ほどあるのに対して、時間があまりにも足りない。
……だと言うのに、頭は冷え切っていて、驚きも恐怖も一切なかった。
思ったのは、私はまだ、この人達の傀儡であるということだけ。
｢……大の大人が子供によってたかって、何しようとしているんですか｣
私の首に手がかかる寸前、それはぴたり、と動きを止めた。否、"止められた"。
伯父の白い手首を、褐色の手が力強く握っていた。
手の伸びてきた方をはっと振り向くと、私はようやく驚愕した。
｢佐久間……?!｣
佐久間の夕暮れの隻眼が、伯父をまっすぐ睨んでいた。
ふと、伯母と私の間……私の背後にも気配を感じ、ゆっくりとそちらに視線を向けると、源田の後ろ姿が、こちらを庇うようにどっしりと立ち塞がっていた。
｢源田まで……二人ともどうしてここに｣
｢……御剣の様子が心配でな、俺も佐久間も｣
ふい、と佐久間がそっぽを向いた。
それは、源田の言ったことが図星であるということ。
｢……な、何なの貴方達｣
｢俺達は御剣の友人です。そういう貴方方は、御剣にとっての何ですか｣
突然の乱入者に若干怯みながら伯母が漸く声を振り絞る。それに対して、丁寧な口調でありながらも威圧感の篭もった言葉を連ねる源田。
その様子を眺めているだけだった伯父が、初めて口を開いた。
｢……僕達は、Aの義両親だ｣
その事実に、佐久間と源田が戦慄したのがわかった。
それを見て気を良くしたのか、立ち直った伯母が居住まいを正し、戸惑いの色を消し去った。
｢そうよ……だからこれは身内の問題。幾ら"お友達"といえど、お家事情に踏み込むのはお門違いではないかしら｣
｢だから何ですか｣
だが佐久間は怯まなかった。ぴしゃり、と伯母と伯父に言い放った。
｢……大体、お家事情なんて言ってますけれど、コイツと貴方達が一緒に暮らしている訳じゃないでしょう。一度手を離したのなら、コイツが貴方達を両親だと見ていないのなら、貴方達のやっていることはそれこそお門違いだ｣
｢……っ随分、わかったような口を聞くのね。"その子"がそれを言ったわけじゃないでしょう？｣
｢わかりますよ、嫌でもコイツの事は。じゃなきゃ今頃もう少しマシな関係になってますよ｣
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フィル - こんにちは。 個人的なんですが、イナイレと鬼滅の刃やってほしいです。 (2019年11月13日 14時) (
レス) id: 0d12e6f332 (このIDを非表示/違反報告)
灰楯M - こんにちは。最新話拝見いたしました。風丸さんの固い決意が一語一句から感じとれます……。御剣さんも幸せになって……。 (2019年2月10日 10時) (レス) id: 554f9301e5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 野坂君尊いさん» 野坂君尊いさんはじめまして!!返信遅くなりまして大変申し訳ありません。誤字指摘ありがとうございます……!!確認したところ確かにそうでした……!!ご指摘感謝します、ありがとうございます!! (2019年2月9日 23時) (レス) id: a67af18030 (このIDを非表示/違反報告)
野坂君尊い - 初コメ失礼します！毎話楽しみに拝見させていただいています！質問なんですが、ページ34の新タクティクスのところ、"剛と柔"ではなく、"コードG"ではないですか？ これからも更新頑張って下さい！応援してます！ (2019年2月3日 16時) (レス) id: 5271d69b7b (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 七瀬真昼さん» 七瀬真昼さん、いつもコメントありがとうございます!!そ、そうなんですか……?!ありがとうございます!!まだ見れてないんですよ〜…あっ、バレンタインすっかり失念してました……!!それですよね……公式のサプライズ、今年もあるといいですよね…… (2019年1月25日 20時) (レス) id: a67af18030 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき | 作成日時：2018年11月22日 19時
