副長の愛刀

斜の話 ページ8

とりあえず、本丸の中を散策しようと思って、部屋を出たのはいいんだが、





「どこに行けばいいんだか？」

やっちまったな、どうすればいいかわかんないぜ。





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薬研「おお、赤心の旦那じゃねーか。どうしたんだ、廊下でつっ立ってたりいて。」



神がいた！

「ああ、えっと・・・。」

薬研「俺は薬研藤四郎だ。此処の初短刀だな。わからないことがあれば何でも聞いてくれ。
答えられる範囲は答えるからな。」


「そうか、助かる。改めて薬研、自分は赤心沖光だ。これから世話になる。」

薬研「おう、頼りにしてくれ。ところで、話を戻すが、こんなところでどうしたんだ？」

「ああ、本丸を散策しようと思ったんだが、どこに行けばいいのやら、またこの部屋に戻ってこれなかったらどうしようかと思ってな。
ちょうど困っていたんだ。」


薬研「なら俺が案内するぜ。俺も暇を持て余していたところだったからな。」


「頼んでもいいか？」


薬研「おう、まかしとけ。」

薬研はイケメンだな。頼れるお兄ちゃんて感じだ。







そんなかんじで、薬研に本丸を案内してもらったんだが、
此処の奴らはみんないい奴だった。



暖かくて、優しい。






此処なら楽しく過ごせそうだと思う反面、









どうしても、不安になる。









自分がここにいてもいいのか？









あいつらの役に立てるのか？









ほんとに上手くやっていけるか？









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俺のせいで誰かを傷つけてしまわないか？









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もう二度と失いたくないんだ。


もう二度と、俺のせいで誰かが傷つくのは嫌なんだ。




大切なものがなくなるは嫌だ








だから









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もう俺は、大切なものなんて作りたくないんだ。









どうか、俺の心に踏み込まないでくれ。

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