うるせぇ、トランペットぶつけんぞ【宮侑】 (ページ20)

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19.セウトページ20

『いやほんと私今日トランペット吹いてない気が』

「うっわサボり〜」

『黙れよ』

急いで体育館を出た。学校からも出た。気になる先生の判定はセーフ。よっしゃゴルァ！！！！

まぁどっちにしろもうすぐ部停になるんだけどね。テスト期間が迫ってきているので。ほんと無理、マジ無理。私とA以外は頭いいけどね。あぁもうダメな気がしてきた。

ちなみにこのテストが終わればもうすぐ夏休みである。どうせ吹部合宿あるんだけどね………

「そういえばもうすぐテストだけど、大丈夫？」

「「……………」」

『角名くんそれはアウト』

「えっ伊統さんも頭悪かったっけ？」

『やめて察して』

「吹部の2バカはうちとAのことやで」

『やめろやめろｯｯ！！』

「頭良かったら双子の面倒見てもらおうとしたのに」

セウト。頭良かったらコイツらの面倒見なきゃいけなかったのかよ。セーフ、良かった馬鹿で。いや馬鹿だからアウトか。

ちなみに私は毎回Bに教えてもらっている。もちろんAと一緒に。今回もお世話になります。

「いやなんで俺がまたお前らの面倒見なきゃいけねぇの？しかもなんで男バレと一緒に帰ってんの？」

『全力ダッシュしてもどうせついてくるぜ』

「ストーカーか」

「相棒やしな」

「あれ伊統の相棒枠って宮侑だっけ」

『違います』

全力で首を横に振らせていただいた。お前の相棒になった覚えはない。

そんなことをしながら帰っていると部長が後ろから慌ただしく走ってきた。文化部が走るもんじゃないですよ部長。

どうやら用があったのは私とA。Bは何かを察したようにため息をついていた。え、なにかしたっけ私。前の遅刻なら許してくれたんじゃ………

「……ﾊｧ………夏休みｯ、関東の方で合宿やって……！

しかも合同練習、梟谷グループとや！！」

『へぇ、良かったですね』

「で、本題はこっから。赤点取ったらその合宿はもちろん行けへん。あっちとはテスト期間が違うからな、うちらが行く時は向こうで2回目の合宿の時になるで」

『…………あー、補習の先生誰かなー…』

「担任やったらあんたが言いくるめろや」

「なんで二人共諦めてんねん！！！全員で行くんやぞ！！！！行くことになったのぶどうのじーちゃんの計らいやからな！！？」

ビシッと私の方を指さして言い切った部長。私アウトだわ。

…こっちを見てくる稲荷崎男バレ部員は見なかったことにしよう。