18.一難去ってまた一難 ページ19
体育館に戻ると吹部のみんなが心配したと言って駆け寄ってきてくれる。
果たしてそれが本心なのかどうかは置いといて、圧倒的第三者視点の友人Bに話を聞いてみた。
ちなみに友人Bは男です。指揮者やってるけど普段はクラリネット。毎回リード食ってる変人。(※彼は舐めているだけです)
「いや俺に聞かれても知らん。でもあの1年は怪しいと思ったけど」
『貴重な情報提供ありがとうございます友人B』
「お前だけだぜ俺の事そう呼ぶの」
『標準語で助かります友人B』
「部長コイツシバいたっていいですかー」
「ええよー」
『うわ怒った関西弁出た!!』
クラリネットを持って追いかけてくる友人Bから逃げていると急に宮侑が私の腕を掴んだ。待て離してくれマジで。アイツ怒ると怖いんだって。クラリネットの錆にされる
「誰なん?」
『うちの部のクラリネットだよ指揮者だよ怒ると怖いんだよ』
「ふーん……」
『え何、相棒の私が取られて悔しいんですか??相棒になった覚えないけど』
「いや、吹部ってあんなんばっかなんやな思って」
「よっしゃ宮侑しばく」
『珍しくお前に同意する』
"あんなん"と言われては我々吹部が黙っていない。指揮者くんと一緒に楽器を持って宮侑を追いかけ回した。運動部だからかとても速い。でもうちの指揮者も負けてねぇぞオラ!!!
意外とモテるんだからなアイツ!!!
私は体力あまりないので鬼ごっこしてるアイツらはほっとく。トランペット抱えて走ったため親愛なるトラちゃんを磨いていると後輩から声がかかってきた。
なんだ私モテ期か。みんな私に声掛けてくるな。女子にモテて何が嬉しいのか分からないけど
「前から思ってたんですけど〜……伊統先輩って侑先輩とどんな関係なんですか?」
『どんな関係って………』
「相棒やな」
『いえただの他人です』
「残念侑。俺は友人枠入ってるから」
「俺相棒枠やろ!?」
『いえ他人枠です。相棒枠はトランペットなので』
「わぁ伊統先輩ぼっちですね!かっわいそ〜!」
ぐうの音も出ねぇ。
嫌味ったらしく言ってくるこの後輩ちゃんだが正論なため私は何も言い返せないです。そうですぼっちですAとBと部長がいなかったらなんも出来ません。
そう思ってどこか遠くを見ていればたった一言でこの場が凍りついた。
「あかん!!!あと5分で最終下校時刻や!!はよせんとレッドカードなるで!!」
まじかよ。
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サラミ - つ…つづきを… (2022年11月3日 17時) (レス) @page34 id: 82adb6822c (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - 続キ求ム (2021年5月12日 23時) (レス) id: be99c0bfdf (このIDを非表示/違反報告)
レネット(プロフ) - ふぐひらめさん» それは「台本書き」というものでしっかりとした小説の特徴ではないですよー (2020年12月15日 21時) (レス) id: ec8ec8961f (このIDを非表示/違反報告)
レネット(プロフ) - 宮侑だ…!好きですー! (2020年12月5日 23時) (レス) id: ec8ec8961f (このIDを非表示/違反報告)
@穂実(プロフ) - 面白いです!がんばってください! (2020年10月12日 18時) (レス) id: 596dab791f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪翔 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel
作成日時:2020年7月21日 21時