２話 ページ7
ーーー海軍内の廊下にて
人気のない廊下に二人の足音が響く。
幸「ふぅ〜、終わった終わった」
「…」
ネクタイを緩めながら進む二人。大将に就任したというに二人は嬉しそうには感じられなかった。幸乃進はタバコに火を着け、息を吐く。
「臭い」
幸「ようやく口開いたかと思ったらそれかよ！？」
雪兎は口に手を当てて、眉間にシワを寄せた顔をした。鼻が利く分、嫌な匂いが直にきているのだろう。
幸乃進は再び煙を吐いた。
幸「んで？感想は？」
「…夜兎っていうのもあってか警戒されてたね」
幸「(…それは事実であって感想じゃねぇ)あぁ、確かにな。一緒に仕事してきた海軍の連中はそこまでだったが…」
「問題は五老星だ、どうやったら近づけるか…」
幸乃進は強ばった顔で雪兎を見た。
幸「待て待て待て！まさかあの連中と仲良しこよしでもしたいのか！？お前」
「頭の硬い人と楽しくお茶会なんてできるわけないでしょ？」
幸「だろうな」
何とかしないとね、と考える雪兎。幸乃進は不安だという表情で彼を見ていた。
幸「俺らじゃあ、まず無理だろ」
雪兎は口元に当てていた手を離し、人差し指を立てる。
「…方法なら一つだけあ＿＿」
幸「…」
くるりと二人は来た道を振り返る。自分たちしかいない廊下に誰かが近づいているのがわかった。
「…モモンガかな」
幸「…だとしたら、まずいな。俺もお前もネクタイがしわくちゃだ」
二人は自分のネクタイを見て、顔を見合わせると「逃げるか」といって駆け足で廊下を渡った。
ーーー
ーーー同時刻 聖地マリージョアのパンゲア城内
先程の式についての話はまだこちらでも続いていた。
「フム、…まさかあの一族に理性あるものがいるとは」
「珍しいものだ」
「やはりどんなところにもイレギュラーは居るものか…」
「いや、もしかしたら一族の血が薄いのかもしれないな」
「どちらにせよ、この繋がりは都合が良い」
5人男たちの纏まりのない会話が飛び交う。話題の中心はやはり雪兎である。
「夜兎の本質は変わりはしないだろう。大事なのは海軍がしっかりと手綱を握れるかだ」
「センゴクが上手くやるといいんだが…」
ーーー
場面は戻り、海軍のとある大将部屋では
少年と中年が1人の男の前で正座させられていた。
ーーー
話無理やり区切ってる！
ごめんなさい！
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作者名：雪兎-yukito- | 作成日時：2021年4月13日 21時
