ねぇこっち見て?part2

30ー大津sideー ページ30

沈黙はAが破った。

それも全く予想もしない行動で。

ネクタイを引かれて、
一気にAが近くなる。

背伸びをしたAは
・・・俺に可愛いキスをくれた。


あなた「大好きだよ。・・・バイバイ。」

すごく驚いた。
・・・嬉しかった。

どうしてAの初めてを
今別れる俺にくれたの？

こんなにドキドキさせておいて
さよならはないだろ・・・。


思わず、歩き去るAを止めた。

・・・やっぱり、泣いてた。


ごめん。

あんなこと言っておいて俺、今分かったよ。


一緒に居たい。
Aを信じたい。


そう思った時、Aが俺に寄り添うから
いつもよりずっときつく抱きしめた。

もう手離したりはしないって
証明したかった。


大津「俺、嫉妬深くて・・・ごめん。
大事なもの手離すとこだった。」

あなた「ううん、私が悪いの。あの日はね・・・」

上手く説明しようとするAが愛おしかった。

大津「言わなくてもいいよ。俺は信じてるから。」


それでも理由を聞いて安心した。

さらに問い詰めたら、
すげぇ照れること言うんだこいつ。

Aを大事にするってことは
俺が思うより、ずっと簡単だった。


ちょっと怒らせたついでに
2回目のキスを送る。

・・・今確かに幸せだ。

31→←29

ラッキーアイテム

革ベルト

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す