2ーお目覚め ページ2
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「そろそろ起きなよ、A」
『んん…やだっ』
「やだじゃないんだよ…エミリーがご飯だってさ」
『エミリーさんの…?』
「そう、ふわふわの卵焼きと…」
『行く…!』
「はいはい、起きなよ」
いつも兄に起こされる。
目をこすりながら体を起こす。
ふぁぁ、と欠伸をしながらパジャマから着替える。
『お兄ちゃん!行くよ!』
「わかってるよ」
エミリーさんのご飯はいつも美味しい。
ふわふわの卵焼きと、カリカリのパン。
そして温かいコーンスープ。
これを食べるから今日が始まる気がする。
『エミリーさん!おはようございます!』
「あらAちゃんおはよう。…はぁ、イソップ。そんな目しないの」
『?お兄ちゃん悪い目してるよ。ダメだよ!エミリーさんにそんな目しちゃ』
「はぁ…ごめんごめん」
微妙な表情の変化。
兄は少し落ち込んでいるようだ。
目元が2mmだけ垂れているから。
普通の人じゃこんな変化わからないけど、流石に12年一緒にいるのだ。
トレイシーさんに聞くと シスコン というらしいが詳しくはわからない。
「Aちゃんおはよう」
『トレイシーちゃん!おはよう!』
「相変わらずイソップ君はシスコンだねぇ。そんなに妹が可愛いか」
「言っておくがシスコンではない」
「嘘おっしゃい」
呆れる兄に対して ははは と笑うトレイシーちゃん。
そんなに面白いのかなと不思議に思う。
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卯ノ坂 白涙 - 凄く良きです! (2019年3月31日 1時) (レス) id: dcfa813eaf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪桜 | 作成日時:2019年1月12日 15時