百二十一話 ページ31
A『っはぁぁ…。疲れた…っ。』
その場に座り込み、額に汗を滲ませ苦笑いのAに対し、新山は悔しそうに眉を寄せた。
そんな2人を見て、近藤は朗らかにウンウンと頷いた。
近藤『いやぁ、なかなか見応えのある試合だったよ。どうだ?A。彼の剣さばきは?』
A『問題ないんじゃないですかね?自分で言うのもアレだけど…俺をここまでにする奴も滅多にいないと思いますし。』
近藤『だ、そうだ。トシ!』
ニコニコと満面の笑みで土方の方を向き、言葉にせずとも【仲間にしてもいいだろう?】と言いたげな近藤を見て、観念したとばかりに土方は大きくため息を吐いた。
土方『ったく…。どうせ俺がここで拒否しても、あんたは意地でもこいつを引き入れんだろ?』
近藤『お、さすがだなトシ!』
土方『はぁ…。ったくあんたって人は…。』
周りにいる隊士たちも、彼らの会話を聞いて自然と笑いがこみ上げる。
彼の人望が厚いことが見て取れる。
新山はそんな彼らを見て、ただ呆然と立ち尽くしていた。
A『お前、さっきより色が出てきたな。』
新山『は…?』
A『さっきまで死んだような目してたのに、試合してる時のお前生き生きしてたぞ?』
無邪気な笑顔を向けてきた彼に新山は内心動揺した。
ほんと、何なんだ…。
女のくせに…。
A『まぁ、これからよろしくな?新山。』
新山『…よろしく、お願いします。』
これが後に四番組組長の右腕と言われる、新山武弘との出逢いだった…
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聖奈 - 名前変更します。蒼空(そら)にします (2018年5月19日 5時) (レス) id: d7db9c51fd (このIDを非表示/違反報告)
聖奈 - 心音聖奈で、ホムペ作りました!お手間をお掛けしますが、そっちでコメ返宜しくお願いします! (2018年5月18日 18時) (レス) id: d7db9c51fd (このIDを非表示/違反報告)
聖奈 - 桜龍さん、続きが読みたいです。あと、よろしければ友達になってください!コメ返待ってます! (2018年5月18日 17時) (レス) id: d7db9c51fd (このIDを非表示/違反報告)
桜龍(プロフ) - メイさん» ありがとうございます!そう言っていただけると本当に有難いです…。ありがとうございます! (2016年3月14日 23時) (レス) id: d00e888924 (このIDを非表示/違反報告)
メイ(プロフ) - お疲れ様です!!早く続きが見たい!!!!更新頑張ってくださいo(^_-)O (2016年3月14日 19時) (レス) id: 220a9c4263 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜龍 | 作成日時:2014年5月29日 23時