百十七話 ページ27
新山が島原に入った時には、もうすでに方はついたようだった。
しかしどこか騒がしい…。
騒ぎの中心に足を向けると、そこには斎藤や原田、永倉、藤堂、山崎たち新選組幹部が集結していた。
…が、そこに新山が求めていた人の姿はない。
新山「皆さん…どうかされたのですか?」
原田「あぁ…、新山か。…ちと面倒な事になっちまったかもしれねぇんだ。」
新山「面倒な事?」
そう問い返すと、幹部たちは重い空気を漂わせた。
…なんだ?
…なぜこんなに胸が騒ぐ。
そんな新山の嫌な予感は見事に的中した。
斎藤「Aがどこにも見当たらない。千姫たちにも聞いてはみたが…。何も知らないと言っているのだ。」
藤堂「あいつ、1人で大勢の浪士を相手にしてたから、何もねぇだろって油断してんだ…。もしかしたら、残りの奴らが何か企んでんのかもしれねぇ…。」
新山「先に…帰った、とか?」
震えながら発したその言葉に同意する者は誰ひとりいなかった。
一気に血の気が引いた新山は、慌てて飛び出そうと走り出した。
原田「待て、新山!!」
新山「無理です、待てません。」
原田「落ち着け。まだ何かあったって確証はねぇんだ。それに…、もし何かに巻き込まれてるなら、向こう側の目的も分からねぇ。下手に動いて、もしあいつに何かあったらどうすんだ。」
新山「…っ…くそっ!!!!!!」
新山は苛立たしげに壁を何度も殴りつけ、悔しそうに唇を噛んだ。
失いたくない。
…あの人だけは。
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聖奈 - 名前変更します。蒼空(そら)にします (2018年5月19日 5時) (レス) id: d7db9c51fd (このIDを非表示/違反報告)
聖奈 - 心音聖奈で、ホムペ作りました!お手間をお掛けしますが、そっちでコメ返宜しくお願いします! (2018年5月18日 18時) (レス) id: d7db9c51fd (このIDを非表示/違反報告)
聖奈 - 桜龍さん、続きが読みたいです。あと、よろしければ友達になってください!コメ返待ってます! (2018年5月18日 17時) (レス) id: d7db9c51fd (このIDを非表示/違反報告)
桜龍(プロフ) - メイさん» ありがとうございます!そう言っていただけると本当に有難いです…。ありがとうございます! (2016年3月14日 23時) (レス) id: d00e888924 (このIDを非表示/違反報告)
メイ(プロフ) - お疲れ様です!!早く続きが見たい!!!!更新頑張ってくださいo(^_-)O (2016年3月14日 19時) (レス) id: 220a9c4263 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜龍 | 作成日時:2014年5月29日 23時