百十三話 ページ23
千鶴「はぁ…っ、はぁ…。」
慣れない着物のせいで思うように動けない千鶴は、酔った客から逃げ続けていた。
すると聞きなれた声が千鶴の耳に届いた。
A「千鶴!!」
千鶴「Aさん…っ!!」
A「遅くなってごめんね。…大丈夫?何もされてない?」
千鶴「はい…。山崎さんが、私をかばって…。」
その言葉を聞いて、Aは苦笑いを浮かべた。そして一言、わかったと頷いた。
A「さ、千鶴はこのまま島原を出てくれる?外に誰か迎えが来てるはずだから。」
千鶴「でも…、Aさんは…?」
A「私は仕事が残ってる。千鶴はよくやってくれた。十分だよ。」
早口で話す彼女の額には、少し汗が滲んでいる。
…今ここで私が残っても、出来ることはない。
そう悟った千鶴は、素直に頷いた。
A「ありがとう。それじゃ、気をつけて行くんだよ。」
千鶴「はい。Aさんも、お気を付けて。」
A「任せろ!!」
グッと拳を握り、満面の笑みでそう答えるAに、千鶴も笑みを返して踵を返した。
A「…よし。行くか。」
彼女もまた、目的を果たすため走り出した…
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聖奈 - 名前変更します。蒼空(そら)にします (2018年5月19日 5時) (レス) id: d7db9c51fd (このIDを非表示/違反報告)
聖奈 - 心音聖奈で、ホムペ作りました!お手間をお掛けしますが、そっちでコメ返宜しくお願いします! (2018年5月18日 18時) (レス) id: d7db9c51fd (このIDを非表示/違反報告)
聖奈 - 桜龍さん、続きが読みたいです。あと、よろしければ友達になってください!コメ返待ってます! (2018年5月18日 17時) (レス) id: d7db9c51fd (このIDを非表示/違反報告)
桜龍(プロフ) - メイさん» ありがとうございます!そう言っていただけると本当に有難いです…。ありがとうございます! (2016年3月14日 23時) (レス) id: d00e888924 (このIDを非表示/違反報告)
メイ(プロフ) - お疲れ様です!!早く続きが見たい!!!!更新頑張ってくださいo(^_-)O (2016年3月14日 19時) (レス) id: 220a9c4263 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜龍 | 作成日時:2014年5月29日 23時