百二話 ページ11
*Aside*
その日の夜。
私はいつものように役目を終え、屯所へと戻った。すると、戻るなり土方さんに呼び出された。
A「副長…桜坂です。」
土方『入れ…。』
A「失礼します。」
襖をそっと開け、中に入るといつも通り書類に目を通し、ひたすら筆を走らせる土方さんの姿があった。
しかし、こんな時間に呼び出すなんて…。
例の件については、ちゃんと報告しているし…。
そんな私の心情を感じ取ったのか、土方さんは筆を走らせながら口を開いた。
土方「最近、長州の奴らが島原で会合を開いてることは…お前も知ってるよな?」
A「ええ、まぁ…。」
土方「そこでだ。明日から、千鶴に芸子になりすまして島原に行ってもらおうと思ってんだが…。悪いんだが、お前も一緒に行ってくれねぇか?」
土方「一応、斎藤と山崎には角屋で待機してもらうようには言ってあるんだが…。駆けつけるのが遅くなったら、色々とマズイだろ?」
土方さんから事情を聞いた私は、まっすぐに土方さんを見つめ頷いた。
A「分かりました。」
土方「あっちの仕事はしばらくやめとけ。色々と頼んじまってすまねぇな。」
A「いえ…。問題ありません。」
そう答えると、土方さんは今日はゆっくり休めよといつもと違って優しい声で言った。
私は拍子抜けして、ぎこちなくどうも…と答えておいた。
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聖奈 - 名前変更します。蒼空(そら)にします (2018年5月19日 5時) (レス) id: d7db9c51fd (このIDを非表示/違反報告)
聖奈 - 心音聖奈で、ホムペ作りました!お手間をお掛けしますが、そっちでコメ返宜しくお願いします! (2018年5月18日 18時) (レス) id: d7db9c51fd (このIDを非表示/違反報告)
聖奈 - 桜龍さん、続きが読みたいです。あと、よろしければ友達になってください!コメ返待ってます! (2018年5月18日 17時) (レス) id: d7db9c51fd (このIDを非表示/違反報告)
桜龍(プロフ) - メイさん» ありがとうございます!そう言っていただけると本当に有難いです…。ありがとうございます! (2016年3月14日 23時) (レス) id: d00e888924 (このIDを非表示/違反報告)
メイ(プロフ) - お疲れ様です!!早く続きが見たい!!!!更新頑張ってくださいo(^_-)O (2016年3月14日 19時) (レス) id: 220a9c4263 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜龍 | 作成日時:2014年5月29日 23時