【ブルーロック】譲らない青 【短編集】

その煌めきが消えぬように【？】 ページ10

❍相手は誰でもOK、男主女主どちらもOK(想定は男主)
❍某シリーズの設定を借りています
❍長編として考えている作品のセルフ三次創作的なやつ


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈




　「！」
　背後で、気配がぐらりと傾いた。
　振り返れば、思った通りその人は倒れかけている。


　「あ、ぶな……！」



　その体を支え、「大丈夫か……？」呼びかけるが返事はない。
　長いまつ毛に縫い止められるようにその瞼は落ちたままだ。



　「充電切れってやつか……」



　とりあえず、と先程まで二人で駆けていたフィールドの端の方へと連れていき、壁にもたれるように座らせる。



　目の前のこいつは、人が「サッカーを楽しむ力」で生きながらえているせかいの生き物らしい。

　今はその「サッカーを楽しむ力」が不足している。だからそれを集めるために、使者として人間になってこの世界でサッカーをしている。
　だが人間の姿を保つにはいろいろ足りていないせいで、眠りがちとのこと。

　ブルーロックに来る前も三ヶ月眠り込んでいたらしい。




　「せっかく目ぇ覚ましたのにまた寝るのかよ…」
　



　座らせたその目の前にしゃがみこんで、額に汗で張り付いた前髪を梳かしてやる。

　ああ早く他の人呼んできて運んでもらわないとな。

　


　今回はどのくらい眠るのだろう？
　今日のサッカーじゃ楽しさはまだ足りなかったのか？
　次に起きたら、また楽しいサッカーできるかな……



　

Ｌ→← Ｌ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す