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私は何度かサッカー部の試合も見に行った。
 学校のグラウンドでサッカーをする姿も見たし、学校外でコートを借りてする練習試合に行ったりもした。


 フィールドを駆けて、ボールを蹴って、そしてシュートを決める世一くんは、夜空を流れる星みたいにかっこよかった。


 そんな世一くんから目が離せなくて、コートをフェンス越しに眺めながら、ああ好きだなあ、と噛み締めて、…



 ばちり。



 その時、世一くんのシュートに喜ぶチームメイトに埋もれる彼と、目が合った。


 瞬間、くしゃりとはにかんで、こちらにピースサインを寄越す。



 見てたよ。かっこよかったよ。…好きだよ。



 そんな風に、私も崩れるみたいなはにかみを返していた。






 高校二年になって、私と世一くんはクラスが離れてしまった。
 それでもたまに一緒に帰ったり、お昼を一緒に食べたり、サッカーの試合を見に行ったり。後ろの席に世一くんが居ないこと以外は何も変わらなかった。



 「あ、世一くん」
 教室の入口で私を探している彼に声をかけると、向こうはにっこり笑った。

 途端に、「あー!カレシ来てる!」「カノジョに会いに来たのかー?」「デートか?」「遠距離恋愛中の2人だ!」
 いや、遠距離って隣のクラスでしょ、と思いながら「はいはい」といつものガヤをかき分けて世一くんの元に辿り着く。

 「わり、どうしても話したいことがあってさ。一緒にお昼食わねえ?」
 「うん。いいよ」

 頷けば、ヒュー!と声が上がる。こんなのジブリでしか見たことないやつ、と笑いそうになりながら、二人で弁当を持って屋上へ続く階段の1番上に座り込んだ。

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設定タグ:ブルーロック , 短編集   
作品ジャンル:アニメ
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- いつも素敵なお話ありがとうございます!リクエストなんですが、糸師冴さんで男主くんの話を書いて欲しいです。暗い話で冴さんがヤンデレな感じで。注文が多いですがよろしくお願いします! (8月6日 20時) (レス) id: 539b005b10 (このIDを非表示/違反報告)
りりあ(プロフ) - 加糖雪さん» 素敵なお話ありがとうございます!! (8月2日 12時) (レス) @page37 id: e7fc63ae3c (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - りりあさん» りりあ様こんにちは。リクエストいただいていた内容の作品を追加させていただきました!リクエストありがとうございました〜! (8月2日 8時) (レス) id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - 汰稀さん» なんと!素敵な夢をみていらっしゃる…!リクエストありがとうございます。お待たせしてしまうかもしれませんが承りましたのでしばらくお待ちください…! (7月30日 2時) (レス) id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - 汰稀さん» 返信遅くなってすみません!そうですね、束縛、独占欲の表現として三つ編みを用いていました(*˘︶˘*)ただ蘭世本人は無自覚かな?と思ったり思わなかったり…色々考えながら読んでいただけると嬉しいです^^ (7月30日 2時) (レス) id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星藍 海 | 作成日時:2023年7月19日 3時

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