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相手への好意をお互いに自覚している男女というのは周りにも伝わるらしく、そんなことをしているうちに、気がついたら周りから持て囃され始めた。


 ただ話しかけるだけでも、隣にいるだけでも、それはもうことある事に。
 それでも何故だか嫌だなあと思うことはそんなになくて、私は正直浮かれていたのだと思う。





 「全く、アイツら最近ほんとうるさいよなあ…」


 テスト期間の部活の無い日。うるさいガヤから逃げて、私たちは二人で帰り道を歩いていた。
 カラカラと世一くんの押す自転車のタイヤの音が隣をついてくる。



 「それを言うなら、私の友達もだよ。ごめんね?」
 「あっ、いやいや、気にしないで!謝らせたかった訳じゃなくて…!」
 「ふふ、世一くんは優しいねえ」
 「んー…優しい、というか…」
 「というか?」

 うつむいて、頬が夕焼けと同じ色に染まったのを見た。


 「別に、お前となら、その…もてはやされてもいいかなー…なんて……」

 「…!」


 やっぱり世一くんもそうなんだ、と思うと同時に、本当に私が思っていた通りだったんだ、と驚いた。
 やっぱり嬉しかった。


 「…私もだよ」
 「えっ」
 「あっ、見て!世一くん!バッタ!」


 勇気を出して自分の気持ちを言ってみたけど照れてしまって、私は草むらの方へ駆けてしゃがみこむ。


 「バッタ?!急に?!どこ?」


 二人で何も無い草むらをのぞき込む。ごめんね、本当はバッタなんていないの。お前バッタ好きだったっけ、なんて言ってるけど、そんなことないし。

 しばらくただ風に揺られるだけの草を眺めて、そろそろ嘘だってバレたかなあと世一くんの方を見れば、目が合った。


 目が合って、なんだかおかしくて二人して笑った。
 言わずとも、好きだって気持ちが通じ合えた気がした。

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設定タグ:ブルーロック , 短編集   
作品ジャンル:アニメ
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- いつも素敵なお話ありがとうございます!リクエストなんですが、糸師冴さんで男主くんの話を書いて欲しいです。暗い話で冴さんがヤンデレな感じで。注文が多いですがよろしくお願いします! (8月6日 20時) (レス) id: 539b005b10 (このIDを非表示/違反報告)
りりあ(プロフ) - 加糖雪さん» 素敵なお話ありがとうございます!! (8月2日 12時) (レス) @page37 id: e7fc63ae3c (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - りりあさん» りりあ様こんにちは。リクエストいただいていた内容の作品を追加させていただきました!リクエストありがとうございました〜! (8月2日 8時) (レス) id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - 汰稀さん» なんと!素敵な夢をみていらっしゃる…!リクエストありがとうございます。お待たせしてしまうかもしれませんが承りましたのでしばらくお待ちください…! (7月30日 2時) (レス) id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - 汰稀さん» 返信遅くなってすみません!そうですね、束縛、独占欲の表現として三つ編みを用いていました(*˘︶˘*)ただ蘭世本人は無自覚かな?と思ったり思わなかったり…色々考えながら読んでいただけると嬉しいです^^ (7月30日 2時) (レス) id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星藍 海 | 作成日時:2023年7月19日 3時

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