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｢りんご、そういえばりすせんぱいって人とまぐろさんを連れてくるって言ってませんでしたっけ…？｣
｢ああ、2人は途中で雨が降りそうだから傘をと近くのお店や家のある通りに駆けて行ったのですが、戻ってくるのに間に合いませんでしたね｣
私が問いかけると、りんごは苦笑して答えた。
確かにこの当たりはお店がある雰囲気ではない。森とまではいかないが草木が多い中に道があるだけだ。近くのお店というのがあまり遠くないといいのだが。
濡れた服にだんだん体温を奪われていく。
寒いな、と思うのと同時に家に帰りたい、と思い始める。
ああでも、今日はもうこの後どうすることもできない。
みんなには帰る家があるのだろう。
すぐに誰かの家に泊めてもらいたいな、というみんなの優しさに甘えた考えが出てきてしまう。
ダメだダメだ、最悪野宿なのだから最初から今日は野宿する前提でいこう。
…あ、でも服濡れてるのどうしよう…
夜ご飯も……
これからのことを考えると割と深刻でため息が出てしまう。
すると、地面の雨水を踏む足音がこちらに近づいてきた。
｢あらあら、みなさん大丈夫ですか？｣
｢アコール先生！｣
アミティは先生と呼んだその人は、内巻きのロングヘアに丸眼鏡をかけ、肩には紫の猫のぬいぐるみが乗っている。
傘をさしているアコール先生は木の下の外からこちらに｢みなさんこんにちは｣と挨拶をした。
帽子と丈の長い白い服を着ていて、この雨の中外を歩いていたら泥はねして汚してしまいそうだ、なんてどうでもいい心配をしてしまう。
ていうか、アコール先生は自分が開いている傘の他にも＿＿
｢先生、どうしてそんなに傘を持ってるんですか？｣
アミティがアコール先生が腕にかけた傘を見て不思議そうにした。
｢うふふ、突然の雨だったので誰か傘がなくて困っているんじゃないかと思っただけですよ｣
なんでも見透かしているように笑った表情に、優しさと少し鳥肌がたちそうな何かを感じる。
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ゆきろあ(プロフ) - 名無しさん» 名無しさんありがとうございます！実は意外にそういう細々したところを書くのが私自身楽しかったりもします...笑 今回解説仕切れ無かった部分をまたどこかで紹介したいなと思っていますのでそちらも楽しみにしていただければと思います！長文ありがとうございました！ (2019年10月31日 17時) (
レス) id: ac64387404 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - た目と年齢の不一致についての描写と、突然の事に混乱しつつなんとかしようと動く夢主の心理描写が好きでした…。今後の展開も楽しみにしています。長々と失礼しました。 (2019年10月27日 22時) (レス) id: 04c8bfa83c (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 魔導学校と飛ばされた場所の位置関係についての描写について、初めて読んだとき｢そう表現してくるか！｣｢だからあの子達に会ったのね！｣と勝手に納得して感動しておりました…きっとゆきろあ様の中に確たる設定・流れがあるからでしょうね。個人的にシェゾの見た目 (2019年10月27日 22時) (レス) id: 04c8bfa83c (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 続編おめでとうございます！夢主の心理描写やキャラの言い回しなど違和感を感じさせない物語と丁寧に織られた伏線が好きなので今後も読める喜び余ってコメントします！後書きの解説では答え合わせをしていただけているようで嬉しかったです…シェゾとレムの言い回しや、 (2019年10月27日 22時) (レス) id: 04c8bfa83c (このIDを非表示/違反報告)
ゆきろあ(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです...！性格や関係性は私が書くにあたってこだわっていた部分でもあるので気づいて頂けて感激です。完結まで頑張りますので、よろしくお願いします！ (2019年10月15日 2時) (レス) id: ac64387404 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：加糖雪 | 作成日時：2019年7月3日 18時
