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喋りながら歩いているうちに、薄暗いところに来てしまったがそんなのお構い無しに私は質問を続ける。
ここまで一本道だったし、道を間違えたなんてことはなさそうだ。
｢そういえばドラコはぷよを消しながら何か呪文を唱えていたけど、あれは？｣
｢ぷよを何回か連続して消す連鎖を起こすと、みんなそれぞれの呪文を唱えるんだ。ぷよを消すのも魔法みたいなものだから…｣
｢そうだ、私めがけて降ってきたおじゃまぷよ…？はレムレスさんが消したということですか？｣
｢うん。送られた分を相殺してドラコに返したんだ。ドラコより多いおじゃまぷよを送ったということだね｣
｢なるほどなるほど｣
｢それから｣
｢質問攻めと言うだけあって結構聞いてくるね｣
｢レムレスが言っていた“魔導師”というのは？｣
｢魔法使いみたいな感じかな？｣
｢ふむ……｣
だいたい頭に入ってきたし理解も徐々に追いついてきた。……気がする。
｢ところで、君が持っているそれ｣
｢これですか？｣
私はレムレスの指さしたバスケットを少し持ち上げてみせる。
｢もしかしてアップルパイ？｣
｢ど、どうして知ってるんですか｣
｢実は、美味しいアップルパイを配ってる人がいるって聞いて探してたんだ。それって君のことだよね？｣
｢え、たぶん……私のことですね……｣
確かに振り返れば私はアップルパイを配り歩いていた。
｢…ん？探してたってどういう意味……｣
｢僕にも食べさせてくれないかな？｣
｢いいですよ。さっき助けてくれたお礼もしたかったところですし｣
レムレスは本当にあやしい人なのではないかという疑念を少し抱くが、助けてくれたのは事実だ。
私はその場にしゃがむと、手荷物をそばに置いてアップルパイを切り分ける。
｢どうぞ｣
アップルパイの乗った皿を差し出すと、レムレスはすごい勢いで食べ始めた。
もぐもぐもぐ……とアップルパイを食べるレムレスの顔をつい見つめてしまう。
そしてごくり、と嚥下して1拍。
｢すっごく美味しいよ！これ！｣
レムレスがさっきよりボリュームが3くらい大きくなった声で言う。
｢でしょ！！｣
私もつられていつもより大きな声で言葉を返す。
レムレスがとびきりの笑顔になっていて、私も嬉しくなった。
おばあちゃんのケーキは魔法のケーキだ。
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ゆきろあ(プロフ) - 名無しさん» 名無しさんありがとうございます！実は意外にそういう細々したところを書くのが私自身楽しかったりもします...笑 今回解説仕切れ無かった部分をまたどこかで紹介したいなと思っていますのでそちらも楽しみにしていただければと思います！長文ありがとうございました！ (2019年10月31日 17時) (
レス) id: ac64387404 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - た目と年齢の不一致についての描写と、突然の事に混乱しつつなんとかしようと動く夢主の心理描写が好きでした…。今後の展開も楽しみにしています。長々と失礼しました。 (2019年10月27日 22時) (レス) id: 04c8bfa83c (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 魔導学校と飛ばされた場所の位置関係についての描写について、初めて読んだとき｢そう表現してくるか！｣｢だからあの子達に会ったのね！｣と勝手に納得して感動しておりました…きっとゆきろあ様の中に確たる設定・流れがあるからでしょうね。個人的にシェゾの見た目 (2019年10月27日 22時) (レス) id: 04c8bfa83c (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 続編おめでとうございます！夢主の心理描写やキャラの言い回しなど違和感を感じさせない物語と丁寧に織られた伏線が好きなので今後も読める喜び余ってコメントします！後書きの解説では答え合わせをしていただけているようで嬉しかったです…シェゾとレムの言い回しや、 (2019年10月27日 22時) (レス) id: 04c8bfa83c (このIDを非表示/違反報告)
ゆきろあ(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです...！性格や関係性は私が書くにあたってこだわっていた部分でもあるので気づいて頂けて感激です。完結まで頑張りますので、よろしくお願いします！ (2019年10月15日 2時) (レス) id: ac64387404 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：加糖雪 | 作成日時：2019年7月3日 18時
