【プリンプ編A】満身創痍で飛び込んで！【ぷよぷよ】

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知らない男の人の声が聞こえた直後、頭上でどーんという鈍い音がした。

｢どわっ？！何？！｣

あの女の子の驚いた声が聞こえる。

｢え……？｣

一体何が……

反射的に閉じていた目をゆっくり開ける。


｢ふええ……負けた〜……｣

あの子が文字通り白旗をあげているのが見えた。

あの子が謎の物体を並べていた箱はいつの間にかさっきの半透明なもので埋まっている。

やっ、つけられて……ない？


呆然としていると、隣に人がやってきた。

｢大丈夫？｣

私が謎の物体に潰されそうになったあの瞬間に聞こえた、あの男の人の声だ。

顔をあげると、深い緑色の帽子と服を着た……あやしい人が……

｢……大丈夫です……あ、ありがとうございます｣


｢って、レムレスじゃん！私とその子の勝負の邪魔しないでよね！｣

女の子が不満げに言う。


レムレス……どこかで聞いた名前だ……


｢君こそ、ぷよ勝負ができない相手と勝負をするなんて……｣


｢あっ、クルーク……？｣

そうだ、クルークが確か“レムレス”って名前を喋っていたんだ。

｢クルークがどうかしたのかな？｣

レムレスさんがこちらを見る。

｢……あ、いえ、さっきクルークからレムレスって名前を聞いていたので…あなたがレムレスさん……？｣

｢そう、僕は彗星の魔導師レムレスだよ レムレスって呼んでね｣

｢わ、私はアイラ｣

｢ん、そういえば名前聞いてなかったな……アイラっていうのか｣

いつの間にか白旗を仕舞って、こちらに近づいてきたその子。

｢私はドラコケンタウロス！見ての通りの美少女さ！｣

｢ドラコ……さん｣

｢ドラコでいいよ！さっきは悪かったね…コンテストに参加する気は無いみたいだし今回は見逃してあげる！｣

今回は、って次はどうなるかわからないってことかな……？
流石にさっきのみたいなのは勘弁して欲しいところだ。

｢それじゃあ私は他に用があるから！またね！｣

｢えっちょっと……｣

さっきの勝負のことについての謎をいろいろ聞きたかったのに去って行った……
そ、それよりも！このあやしいお兄さんと二人きりにしないで欲しい…………！！


ドラコの小さくなっていく後ろ姿を見つめていると、レムレスがこほんと咳払いをして｢改めましてアイラさん｣

｢…アイラでいいですよ｣

｢アイラ、お近づきにあま〜いキャンディをどうぞ｣

レムレスはどこから出したのか、手に棒にリボンのついたうずまきキャンディーを持ってこちらに差し出していた。

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