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「そういえばAさんって尾浜先輩と同じ五年生でしたよね」
しんベヱが思い出したように勘右衛門の方を見上げた。
「ああ、うん。まあAの方が二歳年上なんだけど…」
「尾浜先輩、Aさん起こすの代わりに頼まれてくれませんか?」
きり丸が甘えたように勘右衛門に寄る。
「ええ〜!嫌だよ、俺が起こした方が面倒なことになるだろ。3人は一年生だから可愛がり方がだいぶマシだろうけど、学年が上であればあるほど忍たまに対する絡みがめんどくさいんだぞコイツ」
しんベヱが「例えば?」と聞き返す。
「例えば、『起こしてくれたのって勘右衛門…?うそ、嬉しい!俺の為に!これってなんだかロマンティックなおとぎ話みたいじゃない?あ、でもこれだと俺がお姫様役になるのかな?えへへ、勘右衛門と幸せになれるなら何でもいいか!ところでお礼がしたいんだけど何が良い?甘味処デート?勘右衛門団子好きだったよね!ところでこの後空いてる?そうだ、今夜俺の部屋来ない?勉強教えたげるよ』とか」
「言いそうですね…」
乱太郎が苦笑したのに、きり丸としんベヱも顔を顰めて頷いた。
「だろ?そしてそれを言いそうだと腑に落ちるのがまた怖いだろ?」
続けてうんうん、と3人は頷く。
その時、4人の足元から「う〜ん」とくぐもった声がした。
「……ん〜…あれ?乱太郎きり丸しんベヱと、勘右衛門…?」
目を覚ました青年_Aは、まだ眠たげなとろんとした声と目で4人を見上げた。
「うわ、起きちゃった…」
勘右衛門が一歩身を引く。
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加糖雪(プロフ) - 乃花おむ子さん» 乃花おむ子さんこちらにもコメントくださりありがとうございます!ギャグに自信ないのですが笑っていただけて嬉しいです〜!こちらの作品はかなりゆっくりの更新になりますがよろしくお願いいたしますm(_ _)m (2021年9月25日 18時) (レス) id: 7edce3b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
乃花おむ子(プロフ) - めちゃめちゃ面白くて笑いながら読んでしまいました……!無理のない程度に更新頑張ってください! (2021年9月24日 7時) (レス) @page27 id: 3538425ae0 (このIDを非表示/違反報告)
加糖雪(プロフ) - まーぶりんさん» まーぶりんさんコメントありがとうございます!楽しんで頂けている様で何よりです…!応援ありがとうございます。今後も何卒よろしくお願いいたします! (2021年5月21日 20時) (レス) id: 22bc115167 (このIDを非表示/違反報告)
まーぶりん(プロフ) - ウッ…凄く好きです…!!ホント主様の文才が神すぎて…!更新楽しみにしてます( ゚д゚)頑張ってくださいー!! (2021年5月20日 17時) (レス) id: 045921842f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:加糖 雪 | 作成日時:2021年5月12日 22時