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「まずはあの子が誰なのか…本人に聞くのが1番だがいつ目を覚ますか分からないしな。仙蔵と小平太は来客の予定などがあったかどうか生徒たちに聞き込みしてくれ」
仙蔵と小平太は、力強く頷く。
「他の六年生にも協力を仰ぎます」
「助かる、仙蔵。私は先生方を集めてこのことを伝えて来る」
「わかりました」
仙蔵が「行くぞ、小平太」と静かに言うのに対し、「わかった!いけいけどんどーん!」と騒がしさでそれをかき消しながら答える小平太。
2人が素早く立ち去るのと同時に、
「あと、そこに居る五年い組尾浜勘右衛門!」
「わ、私ですか?!」
突然の山田先生からの名指しに、やじ馬の中で様子を見ていた勘右衛門は自分のことを指さして目を丸くした。
「学園長先生にこのことを報告してきてくれ」
「は、はい!」
勘右衛門の所属している学級委員長委員会の顧問が学園長先生であり、普段学園長先生と比較的顔を合わせる機会が多いこと。
それからやじ馬とはいえ事態の一部始終を最初の方から見ていたこと。
この2点を踏まえて、山田先生は勘右衛門を学園長先生の元へ向かわせたのだった。
驚きながらもばたばたと走り出す勘右衛門を見送ると、山田先生もまた急いで他の先生方へ伝えなくてはとその場を去ったのだった。
*
それから間もなくして、学園長のいる庵に忍術学園の教職員と忍たまの六年生が集められた。
理由は「忍術学園にやって来て倒れた少女について」のことだ。
学園長とその横にヘムヘム、他の者は皆その学園長に向き合う形で正座する。
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加糖雪(プロフ) - Hanakoさん» ありがとうございます!^^ (2021年4月25日 21時) (レス) id: ac64387404 (このIDを非表示/違反報告)
Hanako - 面白い!! (2021年4月17日 18時) (レス) id: 1d8bf8714f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:加糖 雪 | 作成日時:2021年3月31日 9時