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部屋でまったりしてると母さんがふと気付いた。
「お姉ちゃん笑ってるわ」
「.....本当だ」
姉ちゃんの方を見ると嬉しそうに笑っていた。
口の端がほんの少し上がっただけだが家族ならすぐ分かる。
それほどこのシュークリームが美味しいのだろう。
俺も一口いただく。
「今年もちゃんと帰って来たのね」
「お盆だしね」
「でも、元気そうで良かったわ」
「あの顔は元気そうに見えないけどな」
テレビから目を放して姉ちゃんを見ると上がってた口角が下がり元の不機嫌顔。
「ほい、姉ちゃん」
姉ちゃんの前に自分のシュークリームを置く。
思った以上に甘いクリームに食べ進めれない。
まあ、お札代と言うことでチャラにしてもらおう。
ついでにストローも刺しておく。
......ズズッ
今度は控え目に萎んでいく。
こんな甘ったるい物よく食べれる。姉ちゃんもそこら辺は女だったらしい。
仏壇を見ると口の端がほんの少し上がっている。
生前と変わらない無愛想な顔だ。
しかし、本当はかなり嬉しいのを弟の俺は知っている。
来年こそはこたつでまったりしような。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿fin
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