ゆりしーの気まぐれ小説＆日常 (ページ11)

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【姉妹】ページ11

俺は呼び出された。
先生ではなく生徒しかも後輩にだ。

しかも女子。女子なのだ。

呼び出されたのは放課後の裏庭。
木の下にその子はいた。

「先輩.....ッその....

私、先輩が好きなんです！
だから.....その付き合ってくれませんか.....ッ!?」
胸の前で手を交差させて真っ赤な顔をする。
オドオドして泣きそうな目に思わずドキリとした。だけど

「えっと.....君の事知らないからごめんね」

「し、知って貰えれば.....いいのですか？」

「いや、そう言う事じゃなくて」

「あぁ.....す、すみません先輩ッ.....もう無理ですッ」
説明しようとしたら逃げ出してしまった。
そして裏庭に置いてかれた俺。

「行っちゃった」
これはフったと言うことでいいのだろうか。

「いや、よくねぇだろ」
次の日の四時間目は自習で先生がいなかった。
プリント学習で２０分位で終わってしまったが、大してやる事もないので友人に相談した。

「なんでだよ」

「お前コクられたんだぜ？初告白だろ」

「そうだけど.....」

「しかも、あの高橋にコクられたんだ」

「あのって？」

「なんか姉妹で顔が激似らしい」

「双子？」

「噂だしな。そこんとこは知らねぇよ」

「てか、お前プリントやらなくていいの？」

「別にやらなくていいだろ」

「それ提出するの昼休みまでだよ」

「げ、まじかよ」
仕方なくちょいちょい教えながらプリントをみてやる。
やっと終わり相談を再開しようとした。

するとチャイムが鳴った。

「パン買ってくるよ」

「おう、俺にもプレミアムデリシャスフランスパン」

「買うか馬鹿」

自分のパンだけを購買のおばちゃんに頼み、無事購入。

俺はパンを片手に教室に向かっていた。

「どうも、先輩」
すると、昨日の子が腕を組んでそこにいた。
なんか機嫌悪そう目付きも悪いし。変に緊張する。

「ちゃっとええか？話があるんやけど」
なんかジロジロ見られてる。なんか偉そうだし。
本当に昨日の子だよね？ムッチャ恐いんだけど。

「昨日の....だよね」

「ああ、昨日の.....やけど？
話があるから放課後裏庭に来てくれへん？」

「え、いやちょっ」

「嫌なんか？」
眉間にもっと皺が寄る。ジィーと真っ直ぐ見られている。

「.....行きます」
一瞬嬉しそうな顔.....あ、でもそんなことないか。

「ゆうたな！ゼッッッタイ来るんやで！」
そう言うと逃げるように廊下を駆け抜けていった。