別フラグですか。 ページ15
「なんでだよ。別に問題なんかねぇだろ」
「僕には問題あるんだよ」
「お前な、何かあるなら言えばいいだろ」
「ハルなんかに言うわけないだろ」
ユキちゃんの余計な一言でハルちゃんの顔が険しくなる。またケンカするのだろうか。
『あのさ......』
さっきまであんなに仲良しだったじゃん。
「カヨは黙ってろ」
『なんでそんな言い方するかな』
私だけ除け者みたいじゃないじゃないか。
そう言ってる間にも二人は掴み合って拳を構える。
私、止めないよ。
ユキちゃんのことを知るチャンスだと思うもん。
ユキちゃんが苦しんでるならきっと言ってくれる。
いつだってユキちゃんは優しいんだから。
「ハルは下手過ぎるんだよ」
「はあ？何がだよ」
「全部だよ。少しは周りのこと見たらどうなの」
「何が言いたいんだよ」
「皆が皆、お前みたいに馬鹿じゃないんだよ！」
ユキちゃんが珍しく怒鳴った。本当にユキちゃんに何があったのさ。
「そんなの言えばいいだろ！何がだよ！」
「分かるだろ！言わなきゃ分かんないのかよ！」
「お前だって言わねぇじゃねぇか！俺が嫌ならカヨにでも言えばいいだろ！
カヨが鬱陶しい位、
お前を心配してるのも分からねぇのかよ!!!!!!」
その言葉がユキちゃんに刺さったのか、苦々しく苛立ちを含むように顔を歪めた。
『ハルちゃん……』
鬱陶しいって酷くないですか。心配はしてるけど。ユキちゃんと目が合うとすぐに逸らされた、悲しいな。
「お前達またケンカしてるのか！」
するとユキちゃんの担任である先生か止めに来た。きっと親切な誰かが先生を呼びに行ってくれたのだろう。
もうケンカは終わったけど。
胸ぐらから手を放し、拳も力が抜けていった。
「言うなよ」
ユキちゃんは先に廊下を歩いていった。
『また放課後行くね』
ユキちゃんの背中に言う。返事は帰ってこない、見向きもしない。何を考えてるんだろう。
先生には私がケンカ両成敗したと誤魔化した。前にもあったから、疑いもせずに納得してくれた。
「……はあ、カヨすまねぇ」
段差に座り込み私に謝った。あのハルちゃんが謝ったのだ。明日は雨だろうかと頭に過ったが口には出さなかった。
『どうしたの？』
「カヨをか弱い女子扱いしちまった」
『あれ、可笑しいな。間違ってないよ？私女子だよ』
「ほごっ！」
ハルちゃんに立派なタンコブを生やしてみせた。
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ゆりしー２号(プロフ) - 流星さん» ありがとうございます！更新は遅いと思いますが頑張っていきます！ (2015年9月28日 0時) (
レス) id: 0122e64e7c (このIDを非表示/違反報告)
流星 - 自分的には面白かった！頑張ってね(o^o^o) (2015年9月27日 22時) (携帯から) (レス) id: 50c14abcd7 (このIDを非表示/違反報告)
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