Protect his loved ones (ページ1)

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episode1 ページ1

first day

『…から……ームをはじめます……は集まってください…』

機械的な音声で次々に起きる9人の男たち。程よく筋肉がついたいかつい強面の男からまだあどけなさが残っている少年まで様々だ。

iw 「ここはどこだ…？ふっか」

先程のいかつい男が声をあげる。

fk 「分かんない、スマホ没収されてるっぽい、でも今は20時前だよ」

ふっかと呼ばれた少々顔が大きいものの、体は華奢な男が返す。

ab 「ここに全員いる？」

他の8人が静かにプチパニックに陥っている中、一際冷静な男が人数を数え出す。

nb 「は？ここ窓すらねぇしドア一個しかねぇのに開かねぇよ！」

ドアに全力で体当たりしていた男が叫ぶ。その姿は駄々を捏ねる5歳児のようだ。

dt 「まぁまぁ、翔太落ち着いて。俺がいるから。」

そう品の良さそうな男が声をかけると、翔太と呼ばれた男は何やらぶつぶつ言いながらも静かにその場に座った。

sk 「何これ⁉ドッキリかな⁉」

くりくりした目が特徴的な男は、瞳をキラキラ輝かせながらも既に泣きべそをかいているこれまた華奢な男を抱きしめ続ける。

kj 「うぅ…たくまくん …」

この2人にはパーソナルスペースというものは存在していないのだろうか。

mm 「ラウ、お前は大丈夫か？」

9人のなかでも一際顔が良い男がまだ少しあどけなさの残った少年に問いかける。

ru 「うん！大丈夫だけど…ちょっと怖いよね…」

そう答える男は笑顔を浮かべながらも、その瞳は恐怖で揺れている。

彼等は大学のダンスサークルの者だ。ラウールはまだ高校生だが、目黒の弟ということで時々サークル活動に参加していた。

一同のプチパニックがある程度収まったところで、またあの機械的な音声が流れ出す。

『これから、人狼ゲームをはじめます。プレーヤーは集まってください。プレーヤーが揃いました。役職を決める為のカードを引いてください。』

いつの間にか何もなかった筈の部屋に伏せられたカードが9枚載せられた机が置かれていた。

sk 「これ引いて人狼するってこと…？」
dt 「多分そうだけど、なんか普通の人狼じゃない気がする…」

各々不安を顔に浮かべながらも、カードを次々に引いていく。そこでまた音声が流れた。