行けるまで… ページ10
貴方目線
杏:…なんか、皆の話聞きながら思ったんだけどさ、ホント私達「似た者同士」…だよね
皆のこと昔から知ってるみたいな気持ちになっちゃう
竜司:似た者同士っていっても、ろくなもんじゃないけどな
モルガナ:ワガハイだけ違うな…
ワガハイには振り返れるほどの記憶はないからな
暁:その記憶を取り戻すためにメメントスに行くんだろ
A:そんな風に考えないでよ
杏:そうそう、私達も手伝うって約束したじゃん
祐介:ふふ、戻ったところで俺たちみたいにろくでもない過去だろうがな
モルガナ:へん!それはどうかな!
ワガハイ紳士だしキョウヨウもあるし!
杏:ねぇ、やろうよ…本当に
私、行けるところまでいきたい…
ダメな大人をこらしてめて困ってる人たちを勇気づけたい…
A:私も、私達のような人、きっといっぱいいる
この力で…苦しんでいる人達を助け出したい!
竜司:ったりめーだ!
祐介:怪盗団を続けていれば俺も成長できる
絵描きとしても人としてもな
モルガナ:ワガハイが直々に鍛えてやるんだ
この、怪盗団でできないことはない!
杏:ってことで…改めてよろしく リーダー
暁:…あぁ、やってやろう
俺たちにしかできない事だ!
暁:そのためにはまず怪盗団の知名度をあげないとな!
竜司:信じてくれる人を増やさねぇと
A:親しい人から情報を集める…とか?
暁:「怪チャン」の閲覧数とか__
スマホのホーム画面の時計は8時過ぎになっていた
夢中で時間を見ていなかった
杏:あぁっ!もうこんな時間!私帰るね!
A:私も!
竜司:うお、やばっ!
鞄をもって階段を降りる
杏:じゃあ明日ね!
竜司:じゃな!
A:うん!
急ぎ足で駅に向かう
暗いが帰りの時間のため、人は少なくない
暁:A!
A:暁?どうして…
暁:暗いから送ってく
A:え?別に人多いから大丈夫だけど…
暁:それでも
前も同じこといってたような…
でも、彼との時間は楽しい…
A:…わかった
なら、お願いするね
暁:なら行こう
そのまま横に並んで駅に向かう
そういえば、初めてあってからずっと彼に声をかけられているような感じがする
暁:ついたよ
A:ありがとう
暁:本当は家まで送っていきたいけど…戸締まりがあるから
A:そ、そこまでしなくていいから
駅に送ってもらえるだけでもありがたいから
暁:ならよかった ﾆｺｯ
あれ?
一瞬胸の奥が苦しくなった
暁:気を付けてね
A:あ、うん
彼の背中を見送る
彼が自分のところから離れるだけで…寂しく感じた
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作者名：華蓮 | 作成日時：2020年2月22日 0時
