頼り ページ29
暁目線
昨日の収録が学校内で話題となり、何処にいっても明智の事ばかりだった
竜司:思い出したらまた腹立ってきた!
あの探偵!
俺達が「脅威」だぁ?
偉そうなこと言うんだったらテメーは助けられんのかよ!?
誰かが助けてやれんだったらこっちも怪盗なんてやってねぇんだよ!!
ペシッ
杏に軽く頭を叩かれる竜司
軽く苛立ちを見せる
竜司:なんだよ
杏:あんた声でか過ぎ
竜司:皆同じような話してるし、こそこそしてる方が逆に怪しいだろ
ポリポリポリポリ…
竜司:てかさっきからポッリポリポリポリ一人で食いやがって
俺にも寄越せ!
杏:ざーんねん もう空っぽ
モルガナ:ノンキ過ぎるぜ
警察が動き始めたってのに…
A:警察か…さらに動きにくくなったね
杏:ほんとなのかな…?
このまま続けて大丈夫…だよね?
パレスに変な奴がいたり…よくわかんないこと多くない?
カシャッ
5人:!?
後ろからシャッター音が聞こえた
振り返ると、スマホを手に俺達に近づく新島がいた
真:楽しそうだったから羨ましくて
A:撮る必要ありますか?
竜司:また取り調べっスか?
つか、俺達何も知らねぇし
真:見かけたから話をしようと思っただけよ
どうして取り調べだって思ったの?
もしかして何か隠してる?
困ってることがあるなら相談に乗るけど?
杏:…今さら?
低い声で問う杏
鴨志田の件で校長と会長がグルだったことの苛立ちだ
杏:そっか、内申点のためよね
…けどそりゃそうか
生徒会長なんて面倒な仕事、そうじゃなきゃやってらんないよね?
真:何、それ…?
杏:…生徒会長のあんたならさ
鴨志田のこと知ってたんじゃない?
志帆のことだって…
真:そんなわけないじゃない!
だって先生、あの日まで本当に良い先生で…
杏:まぁでも生徒会長って先生達の味方だもんねぇ
生徒が苦しんでる声すら聞けなかったわけだし
真:じゃあ…貴方こそ友達として何をしたの?
私より、よっぽどあの子の近くにいて何をしてあげたの?
杏:何もできなかったよ!!
私一人じゃ…何もできなかった!
A:杏…
竜司:困ってる奴を助ける怪盗がいるなら…
俺は全力で応援するけどね
誰かさんよりよっぽど頼りになるし
真:…授業、ちゃんと出なさいね?
新島がいなくなったあと、杏はポツリと言った
杏:さっきのアレ…取り消すよ
「続けて大丈夫かな」って言ったこと
悔しいよ…このままで終わるなんてさ
竜司:当たり前だ、そろそろ次のターゲット見つけないとな
やめるつもりはない
俺達は…弱い立場の人を助ける怪盗だ
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作者名:華蓮 | 作成日時:2020年2月22日 0時