【ペルソナ5】弱者は貫く ※番外・短編集※リクエスト募集

メイド※名無し様リク※ ページ6

貴方目線

女子生徒:ほんとありがとー!
手伝ってくれて!

ブンブンと握られている手を上下に腕ごと振られる

A:う、うん…

チラリと横目で鏡に写る自分の姿を見る

頭にはメイドの象徴である帽子
フリルのついたエプロン
首には大きなリボンがついた、丈の短いメイド服

…メイド服が似合わぬ自分の姿を見て、引き笑いする

知り合いにバレぬように、軽く化粧をしてもらい、いつもしている三つ編みからポニーテールにしている


事の発端は、仲良くなったクラスメイトの女子のバイト先の仲間が風邪を引いて行けなくなってしまったらしい
そのため、助っ人として私に手伝ってほしいと頼まれた

何度も断っても諦めてもらえず、仕方なく手伝うことにした…

A:…メイドって具体的に何やればいいの?
女子生徒:簡単だよ!
玄関で"ご主人様"をお迎えして、席に案内して、注文を聞く
で、たまにドジっ子演じる
A:へっ?ドジっ子って…失敗したりするの?
相手に迷惑なんじゃ…
女子生徒:それが売りだから
A:へ、へぇ…

よく分からない働き方…
まぁ…仕方ないか
言われた通りにやろう

女子生徒:じゃあ、挨拶の仕方教えるね
まず笑顔作って…
A:こ、こう…?

無理矢理笑顔をつくる

女子生徒:で、お客さんが入って来たら明るい声色でこう言うの
「お帰りなさいませぇ〜、ご主人様〜♡」
A:なっ!?
赤の他人にそんな事を言うの!?
女子生徒:メイドだもん、当たり前だよ?
A:へ、へぇ…
女子生徒:ほら、やってみて
A:う、うぅ…

こんな恥ずかしい台詞を、知らない人に言うなんて…
でも、やるしかないか…

…恥じらい捨ててやる!

A:お、お帰りなさいませ〜、ご主人様…

クラスメイトの真似をしてみるが、自分の声色を聞いて赤面する

女子生徒:上手上手!
そんな感じで接待して!
A:わ、わかった…
女子生徒:なら最初は私達の動きを見てて
A:うん…

更衣室から出て、店の出入り口に立つ
他のアルバイトの人々も来た
その横に立ち、皆の動きを見る




…本音を言えば、私の番にならずに終わってほしい…

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