SNOWDOMEの約束【黒】 (ページ10)

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「苺下さい！」

目黒「…えーじゃあ俺の事蓮って呼んで下さい」

「…れ、蓮」

目黒「よｓ」

「くん！」

目黒「くんつけた、アウト」

「なんでですかぁ」

ケーキを食べる時。

蓮って呼んでもらえて嬉しかったから苺をフォークで刺して彼女の口の前に持って行く。

「いいんですか…？」

目黒「俺フルーツアレルギーだから」

「じゃ、じゃあもらいますね？絶対返しませんよ？」

目黒「早く食べなって」

そのまま口に入れてモグモグしてる姿はなんだかうさぎみたいだ。

あとで写真こっそり撮ろ。

お会計を済ませてお店を出たあと。

さっきみたいに手を繋いで俺のコートのポケットに入れて歩く。

目黒「Aさん」

「はい、なんでしょう蓮くん」

―ﾊﾟｼｬｯ

目黒「よし、完璧」

「ええっ！？消して下さいよ！」

目黒「ヤダよ。待ち受けにするから」

やめてくださいー！と必死に手を伸ばしてスマホを奪おうとする彼女。

おれより30cm近く背が低いもんだから絶対届かないのに。

ぴょんぴょんしてるのが可愛くて。

目黒「Aさん、ストップ」

「はい？」

目黒「目閉じてください」

「え、なにするんですか？」

目黒「いいから。絶対に目ぇ開けないでくださいね」

それから俺は、周りから見えないようにマフラーで隠して。

彼女にキスを落とした。