雪の舞う病院5

8 ページ8

深澤side




あ〜〜、、




最近ろくに寝られていないから、



ちょっとでも体を休めようと、



ソファーに横になったが最後。




やらなきゃならないことはいっぱいあるんだけど起き上がれない。




でも、そんな俺を唯一叩き起こす音。




深「、、はい、深澤です、、、」



多分、、康二か、



もしかしたら翔太かもと思ってPHSに応答すると、




深「え、？、、阿部ちゃん、、はい、分かりました。

すぐに行きます。」




急変したのは阿部ちゃんだと、




、、なんで、、急に、、




深「お待たせ、、阿部ちゃん？わかる？

、、、阿部ちゃん？」




阿「、、ったい、、いたい、、」




深「痛いねぇ、、」




病室で必死に悶え苦しむ阿部ちゃん。




すぐにＣＴを撮って、




薬を落とすと、




阿「、、、あ、、せんせ、、」




深「、、、分かる？」




阿「ふっか、せんせ、、」




すぐに戻ってきた。




でも、気になる事があるんだよね。




深「阿部ちゃん、あのさ、

痛くなる前、ちょっとでも変だなって思ったりしなかった？」





阿「、、、」




マズいってな顔をした阿部ちゃん。



図星かな？




深「今日みたいにさ、急に崩れたってなるとさ、

ちょっと危ないかなって思うから、

ずっとこれ着けて管理しないといけないんだよね、、」




とりあえず、ハッタリで悪条件を提示してみたら、




阿「、っ、、午前中から変だって思った、、」




素直に教えてくれた。




深「なんで教えてくれなかったのよ、、笑」




阿「だって、、」




阿部ちゃんはもごもご言いながらも理由を教えてくれた。





深「えっと、、つまり？

阿部ちゃんまでしんどくなっちゃったら、

先生の仕事が増えて、

康二達もしんどくなっちゃうって思ったってことだよね？」




阿「うん。まあ、、そんな感じ、、」




優しい心を持った子だから、



そんなことだろうとは思ってた。




深「そんなの気にしなくていいのに、、」




阿「でもさ、康二、ずっとしんどそうじゃん？」




深「でもね、阿部ちゃんは阿部ちゃんだよ？

康二がしんどいからって、

阿部ちゃんまでしんどいの我慢することない。」




阿「、、うん。」




深「康二はきっと、

阿部ちゃんが笑顔でいてくれるのを望んでるよ？」





だから、今は阿部ちゃんだけでも、


笑顔でいてね？

爆発の→←7

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す