雪の舞う病院5

あっちっち ページ28

岩本side



阿「ね〜ぇ、、暇なんだけど、」




２週間前までは高熱が下がらず、



毎日のように吐いて、泣いて、



精神的にも不安定な状態だった阿部。




熱が徐々に下がってきて、



精神的にも安定してきたと思ったら、




阿「外泊行きたいなぁ、、」




首をこてんとかしげて、



小さい頃から変わんないおねだりポーズ。




でも、




岩「言ったでしょう？

、こことここの数値がもうちょっと増えないとダメだって。」




免疫の方も、貧血の方も、



外をうろうろできる数値とまではいかず、



病院で待機してもらってる状況。




阿「知ってるけど、、」




本人も分かっちゃいるけど、



納得いかないよね、、




岩「暇なんだもんね？」




阿「そう。暇、めっちゃ暇。」




勉強にスポーツに旅行に



自由に動き回ってる同世代の子達がたくさんいる中で



勝手に逃げたりせず、



病棟でじっとしてくれてるだけいい子なんだろうけどさ、




岩「外はな〜、、」




何度見ても、



この満足いかない数値が上がるわけなく、




岩「やっぱ難しいわ、」




阿「はいはい、分かってます。


一応言ってみただけ。


もういいから。」




ぷくっとむすくれて、



本棚をあさり始める。




なんかちょっとでも気が晴れることがあればな〜、、




、、もうちょっと数値が上がるまで我慢してね？

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