雪の舞う病院5

そんなお年頃 ページ12

佐久間side



佐「しょうたぁ？」



翔「、、んん、」




佐「検査行くよ？」




翔「、、んん、」




佐「説明は昨日したとおりだけど、

なんか不安なこととかあるかな？」




翔「、、、ない、」




佐「うん。ないね。

じゃあ、お部屋移動しよっか。」




翔「、、、ん、」




部屋の移動を伝えるととぼとぼと立ち上がった翔太。




今日は翔太の検査の日。



けっこう侵襲の大きい検査だから、



昨日のうちに検査の説明はしたんだけど、



ちゃんと聞いてる感じがしなくて、



先生に軽く怒られたんだよね。




それでも、



本人はもうどーでもいいーってな感じだから、



こっちとしては頭ごなしにしっかり聞きなさいっていうのも違う気がして、




いまいちしっくり来てないまま検査の時間になってしまった。




そんで今も、




佐「検査中はケータイダメだからね？」




翔「、、ああ、うん、、」




おれと二人きりで歩いてるのも気まずいのか、



ちょくちょくケータイを開いて、



どーでもいいページをチラチラ見てる。




この妙な距離感、



いわゆる反抗期ってやつ？




遠い自分にもその時代の記憶はあるから



なんとなく気持ち分かるけど、



大人からしたら、



そんなに離れなくってもいいじゃんって思っちゃうよね。

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